
新しいプロモーション方法として近年注目を集めているが「AR」です。
この記事では、ARの役割の中でも特に「企業やブランドの広告」という側面にフォーカスして解説していきます。
InstagramのAR機能をはじめとするARを活用したマーケティング・プロモーションの導入に関心を持っているかたの参考になれば幸いです。
広告以外にもARにはさまざまな価値があるため、全体像についてまとめて整理してお伝えしていきます。
目次
そもそもARとは?
そもそもARは「Augmented Reality(=拡張現実)」の略です。
ARによく似た技術に「VR」がありますが、VR(Virtual Reality・仮想現実)はVRゴーグルの中の100%バーチャルな仮想世界にユーザーが入り込む体験を指します。
対して、ARはスマホなどのデバイス越しの現実世界にバーチャル映像を重ねて表示させる技術のことを指します。
- 100%バーチャル:VR
- 現実世界にバーチャルな味付けをしたもの:AR
という棲み分けです。
広告としてのARの価値
従来の広告は、企業・ブランド側からユーザーに向けられた「プッシュ型」と呼ばれる形式が一般的でした。
しかし、ARは自社商品に関するアイテムをユーザーの生活に溶け込む形で提供することができるため、広告を避ける心理が日増しに高まる社会において注目を集め始めています。
日常に溶け込む広告フォーマットという意味で「企業の公式LINEスタンプ」に近いです。
LINEスタンプがタイムラインを飛び出してユーザーの日常空間に溶け込んだバージョンと説明しても良いかもしれません。
これは、投資対効果の見えにくいブランディング広告のように見えるかもしれません。
ところが、使い方によってはECサイトの購買促進に直結させることが可能です。
この先では、ARを広告として活用したARマーケティングの具体例を業界別に紹介していきます。
ARマーケティング事例①:アパレルブランド
ファッション業界でInstagramのAR機能を取り入れている事例として「Moncer(モンクレール)」の事例を紹介します。
モンクレールは、ダウンジャケットなどを提供するフランス発祥のファッションブランドです。
日本でも人気のブランドで、高級ダウンジャケットブランドの代名詞としてファッション業界を賑わせてきました。
そんなモンクレールは、大変洗練されたARフィルターをInstagram公式アカウントで2つ提供しています。
そのうち1つを紹介しましょう。
自分の顔を写すカメラを「インカメラ」と呼びますが、このARは自分の外を向けた「アウトカメラ」で体験するものです。
カメラをかざすと、3Dのネオンでできた「Monclerビル」が自分の目の前に出現するARを提供しています。
近づいてみてもクオリティが高く、格好良いだけでなく体験としても楽しいものになっています。
タップすると起こる演出もあったりしますので、ぜひトライしてみてください。
関連記事:ファッション・アパレル業界のインスタAR活用事例|MonclerのARフィルター
ARマーケティング事例②:飲食・製菓メーカー
みなさんご存知の「チュパチャプス」の公式Instagramで導入されているARフィルターです。
「BONUS STAGE」という名前のムービー型のARです。
FOREVER FUN(一生楽しい)と書かれたキャラクターの顔部分に実際に自分の顔が投影され、登場人物のように感じる演出をARで提供しています。
ボーナスステージということなので、ゲームの中のイメージでしょうか。
チュパチャプスの持つ「楽しい」というブランドイメージを際立たせる素敵なARであり、手元に自社商品を持って走っているためユーザーにARが使われるほど自然とその商品の認知が自然と広がっていく構造になっています。
気になった方は、ぜひこちら試してみてください。
ARマーケティング事例③:D2Cブランド
続いては、マットレスのD2Cベンチャー「Casper」のInstagramで導入されているARを紹介しましょう。
睡眠関連市場はいま伸びしろが大きく注目度の高い市場になっており、その睡眠市場に「寝具メーカー」としてではなく「IT企業」として切り込んだのがCasperです。
ITドリブンなD2Cスタートアップらしく、SNSマーケティングにもユニークなARを導入しています。
きちんと顔の前後を認識し、手前にはアイマスクを、後ろにはマットレスと枕を表示させるAR体験になっており、睡眠ベンチャーらしさを演出しています。
珍しいARフィルターなので、ぜひ一度トライしてみてください。
ARマーケティング事例④:ビューティー
続いて、コスメ業界でInstagramのAR機能を取り入れている事例として、「Burberry Beauty(バーバリー・ビューティー)」の事例を紹介しましょう。
大人気ファッションブランド「バーバリー」が展開するコスメブランドで、2015年に日本に出店して以来、上品なデザインと機能的なアイテムが人気を集めています。
バーバリーでは、ARは定番のメイク・コスメの演出をするのではなく、あえて顔にオシャレな模様が表示されるARを提供しています。
これはこれでとても格好良く、洗練されたAR体験です。
こちらよりBurberry BeautyのARが実際に楽しめますので、ぜひ体験をしてみてください。
関連記事:化粧品・ビューティー業界のインスタAR活用事例|Burberry Beauty(バーバリー・ビューティー)のARフィルター
ARマーケティング事例⑤:アパレルブランド
アウトドアフリークに人気のカナダ発アパレルブランド 「ジムマスター」の日本公式Instagramでは、ブランドの人気アイテムにプリントされているキャラクターと一緒に焚き火ができるARを提供しています。
キャンパーに人気のブランドが自宅でもアウトドア気分を楽しめるAR体験を提供することで、ユーザーに楽しんでもらいながらブランドの魅力も拡散するというARならではのプロモーションを展開しました。
さらに、ネットショッピングを促すプレゼントキャンペーンも連動させており、ECサイトの販売促進へとつなげました。
こちらより焚き火を楽しんでください。
関連記事:Instagram AR導入事例|キャンパーに人気のカナダ発アパレルブランド 「ジムマスター」
まとめ
海外では、ARはさまざまな業界の企業・ブランドのマーケティングにおいて非常に有用な武器として使用されています。
日本ではまだメジャーな広告として認知されていませんが、5Gの普及が後押しとなり、これからARはますます国内企業のマーケティングにおいても重要になってくるでしょう。
弊社OnePlanetには、さまざまな業界・業種でのAR導入実績があります。
今回紹介したようなAR体験の導入にご興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
あらゆるケースに丁寧に対応させていただきますので、こちらよりお気軽にお問い合わせください。