AR 広告

時代の変化に伴い、広告手法の多様化が進んでいます。
特に近年注目を集めているのが、AR(拡張現実)を使ったプロモーションです。
スマートフォンやタブレットの精度やAR技術の進化したことにより、より多くの人が手軽にAR体験ができるようになりました。

AR広告により、より意外性が高くて面白い表現ができるようになります。

企業や商品のプロモーションご担当者の中にも、ARを使った広告やPRに興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか?Z世代の40%がARを日常的に利用しているというレポートもあり、これからますます注目されていくことが予想されます。

そこで今回は、

  • AR広告とはどんなもの?
  • AR広告のメリット
  • AR広告の事例

についてまとめました。

AR広告とはどんなもの?

AR広告とは、その名の通り、AR(拡張現実)を使った広告手法です。
スマートフォンやタブレット、カメラ付き端末などを使って、現実世界にデジタルな情報を付加し、現実+仮想の世界観を楽しめるのが特徴です。

どのような効果が期待できるか、4つピックアップしてご紹介します。

【併せて読みたい記事:WebAR導入事例】

AR導入事例|プロスポーツチーム 広島ドラゴンフライズ様

SNSでのバズ拡散による話題性を狙える

SNSでは、ユーザーが「面白い!」「見てほしい!」「楽しい!」「共感できる!」と感じた体験は積極的にシェアされます。ARはさまざまなコンテンツをデジタル表示させたり、ゲーム性を持たせたりできる分、ユーザーの共感を得やすい特徴があるのです。

すなわち拡散効果(バズ効果ともいいます)が期待できるということです。自社のAR広告がSNSでバズれば、プロモーションとしては大成功といえるでしょう。

SNSで話題になったARプロモーションの1つに、アメリカのアパレルメーカー「Foot Locker」が実施したプロモーションイベント「The Hunt」が挙げられます。

「Nike」の新しいエアジョーダンのプロモーションで、街中に隠されたARマーカーをハンティングしていくというイベントです。

最後のマーカーまでハンティングできた人だけが新作のエアジョーダンを購入できる権利が与えられ、開始からわずか2時間で完売するほどの人気ぶりでした。

多くの人が、苦労して入手した限定のエアジョーダンをSNSにアップし、大きな話題を呼んだのです。

まさにユーザーの「見てほしい!」「面白い!」という思いをくすぐることに成功した事例といえるでしょう。

購買意欲の向上

現実にデジタル情報を付加できるARは、商品があたかもそこに実在するかのように見せられるメリットがあります。
つまりARを使えば、「実店舗に行かなくともバーチャルでお試しができる」ということです。

有名な事例として、IKEAの家具設置シミュレーションがあります。

家具を部屋に設置したイメージが直感的に分かることで、とても話題になりました。

バーチャルでお試しできるARは、実はEコマースと非常に相性が良いです。
お店に行かずとも購入した後の使い心地などをイメージできるので、購買率がアップする効果が期待できます。

特にネットショップでの売上が年々拡大しているコスメ業界やアパレル業界においては、あたかも本当に商品を試しているような「試着AR」が増えています。

 

YouCam メイクは、ARに最新のAI機能を搭載したバーチャルメイクアプリです。
カメラで写した自分の顔に再現度の高いメイクを施せます。
数多くの化粧品メーカーとコラボしており、その数なんと200以上にものぼります。
手軽にいろんな色やアイテムを試せるので、「イロチ買い」「シリーズ買い」といったまとめ買い効果が期待できます。

ブランドへの愛着を生み出す

ARは、絵や動画のように「視聴する」だけでなく、動かしたりかざしたりといった「体験させる」という要素を加えられるメリットがあります。
こうしたインタラクティブ性のあるARは、ブランドのメッセージやストーリーをより面白く・印象に残る方法で伝えられるのです。
ARをうまく使ったプロモーションを展開することで、ブランドや商品のファンづくりにも大きく貢献することでしょう。

たとえばアパレル業界ではこんな事例があります。

中国のストリートファッションブランド「HIPANDA」が、日本の表参道でオープンした「HIPANDA OMOTESANDO FLAGSHIP SHOP」で展開しているARプロモーションです。
店舗のコンセプトキャラクターであるパンダが、ARによって大量に現れる仕掛けが施されています。

ブランドの世界観を思いっきり楽しめるAR体験になっているだけでなく、店内の回遊性を高め、滞在時間が伸びる効果も期待できます。

パーソナライズ広告の可能性

将来的には、個人の行動履歴などに合わせてARで体験できるコンテンツをパーソナライズ化(個別化)するという構想があります。

現在のARでも、スマートフォンやタブレットのGPSや時間情報に連動して広告コンテンツを変える、という程度のことは可能です。
しかし個人向けにカスタマイズされた複数の広告を、1つの広告枠で発信できるとなると、広告配信のあり方も大きく変わりそうですね。

AR広告のメリット

AR広告には、従来の紙や動画とは異なるメリットがあります。
どのようなメリットがあるか、3つピックアップしてご紹介します。

ダイナミックな表現が可能

ARの面白さは、現実世界とデジタル情報の融合です。
デジタル情報とは文字や動画だけでなく、CGを登場させることもできます。
これにより、従来の紙や動画の広告よりも、よりダイナミックで面白い表現が可能になります。

こちらはブラジルて展開されたバーガーキングのAR広告です。
なんと、専用アプリを起動してライバルのバーガーチェーンの広告やクーポンをかざすと炎が現れて焼き尽くしてしまいます!
焼き尽くした後は、バーガーキングで使えるクーポンが表示される、という仕組みです。

かなり攻めた広告ですが、こういった面白い・目を惹く演出も可能なのがARの面白さといえるでしょう。

アクセス記録が取れる

ARは作り方次第で、WEBと同じようにアクセス記録を取れます。
紙媒体とは異なるメリットです。

「何時ごろ・どういった場所でARが起動されたか」というログを分析することで、自社商品やサービスのマーケティングに活かせる貴重なデータとなるでしょう。

WEBとの親和性が高い

先ほど「試着AR」でもありましたが、ARはWEBサイトとの親和性が非常に高いというメリットがあります。

最近ではWEBブラウザ上で起動できるブラウザベースのARも増えています。
ユーザーにとってもアプリをダウンロードするハードルが下がり、より手軽にAR体験ができるようになりました。

通常のWEBページに期間限定でARを使ったプロモーションページにジャンプさせたり、試着ARとネットショップと連動させて購買率を高めたりといった、さまざまな使い方が想定できるでしょう。

ARを使った広告・プロモーションの事例

最後に、ARを使った広告やプロモーションの事例をいくつかご紹介します。

ARを使った広告・プロモーションの事例
  • ドミノピザ AR
  • 「うなぎパイ」で有名な春華堂様とコラボレーションしたAR
  • 相模鉄道「そうにゃんARスタンプラリー」
  • ジャックダニエル AR
  • SnapChat ランドマーカー
  • Warbyparker メガネ試着AR

ドミノ・ピザ AR

大手宅配ピザチェーン店「ドミノ・ピザ」が、新商品「ワールド10チーズ・クワトロ」の発売に合わせてプロモーションARアプリを期間限定リリースしていました。

AR起動ページにアクセスすると、3Dモデルで制作された地球儀が出現し、新商品ピザ4種類に使われている世界各国のこだわりの10種類のプレミアムチーズに関する理解を深められるという、最先端の消費者体験を提供しました。チーズのこだわりを訴求することで、同業他社よりも「ドミノブランド」に愛着を持てるようになり、長期的なファンベースを構築することができます。

詳細はこちらのインタビュー記事「アプリDL不要、ブラウザだけでAR体験! ドミノ・ピザが仕掛けたWebARを使ったCX戦略とは?」に詳しくまとまっています。

有名Youtuber、SEIKINさんのこちらの動画でも、その楽しいブランドプロモーションの様子が覗けます。

「うなぎパイ」で有名な春華堂様とコラボレーションしたAR

弊社AR広告コンテンツ作成企業である弊社OnePlanetで

浜松銘菓「うなぎパイ」で有名な春華堂様とコラボレーションしたARをにリリース致しました。

春華堂様の本社社屋でもある「SWEETS BANK(スイーツバンク)」という建物は、ダイニングテーブルや椅子などを実物の13倍にスケールアウトしたエンタメ性に富む施設になっています。

その「SWEETS BANK」をCGで再現し、目の前に飛び出していくるARコンテンツとなっていて、触ると色々なギミックがあって楽しめるようになっています。

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相模鉄道「そうにゃんARスタンプラリー」

弊社AR広告コンテンツ作成企業である弊社OnePlanetで相模鉄道「そうにゃんARスタンプラリー」を作成しました。

同スタンプラリーは、新しいワクワクするようなユーザー体験をきっかけに多くのお客さまに相鉄線のことを知っていただき、足を運んでいただき、沿線の魅力を体感していただくことを目的に開催するものです。

これまでのスタンプラリーは紙のスタンプ帳に実際にスタンプを押していただくものでしたが、初めてAR(拡張現実)技術を採用しました。

そうにゃん

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劇場版スラムダンク「THE FIRST SLAM DUNK」のARコースター

2022年12月3日に公開された、劇場版スラムダンクの特典で配布されるコースターを

スマホのカメラで読み取ると、ARモーションでキャラクターが動き出します。

 

SNS上でも話題になっており、バズりを意識したプロモーションとなっています。

このコースターはARを動作させるための、アプリが不要なWebARの技術が利用されています。

Web ARとは?アプリとの比較やメリットを事例で解説

 

ジャックダニエル AR絵本アプリ

アメリカのウイスキー製造メーカー「ジャックダニエル」が、ジャックダニエルの歴史やウィスキーの製造方法を学べるARアプリをリリースしていました。自社ブランドの商品ラベルをカメラが認識すると、創業ストーリーや醸造所のこだわりエピソードが、3Dの絵本になって立体的に目の前で展開されるAR体験になっています。

ストーリーは、「創設者 ジャック・ダニエルの生涯」「リンドバーグにあるジャックダニエル社のウィスキー蒸留所」「ウィスキーの製造工程」の3章仕立てになっています。

まるで飛び出す絵本のような世界観で、ナレーションもついており、ついじっと見入ってしまう不思議な魅力があるARです。ジャックダニエルファンにはたまらないプロモーションではないでしょうか。

このようにブランドとファンとの長期的な関係性を構築することに、最先端のAR技術などデジタルツールを取り入れる企業・ブランドが世界中で増えてきています。ブランドのイメージにあわせたデジタル体験を取り入れれば、たくさんの人から注目されるきっかけになるでしょう。

より効果的に自社の商品やサービスの魅力を伝えられるためのブランディングに役立ち、競合他社との差別化に効果的です。

SnapChatのランドマーカー

アメリカの若年層に人気のSNS「Snap Chat」に、「ランドマーカー」という機能が搭載されているのをご存じでしょうか。
世界各国にある名所(ランドマーカー)にカメラをかざすとことで、ARスポットに早変わりする、という機能です。

こちらはアメリカのニューヨーク・マンハッタンにある「フラットアイアンビルディング」です。
アプリのカメラモードでかざした瞬間、建物全体がピザになってしまいました。
ほかにもフィルタを変えることで、ビルがぐにゃぐにゃに曲がったり、周辺をバルーンが飛び回ったりと、いろんな演出を加えられます。

ARを使うことで、現実世界に一切の変更を加えずともインパクトある表現ができるという、分かりやすい事例です。

Warbyparker メガネ試着AR

アメリカのメガネブランド「Warby Parker」は、iPhoneX以降に搭載されている顔面3Dマッピング機能を利用したメガネ試着サービスを配信しています。

アプリ上で試着したいメガネを選び、iPhoneのフロントカメラを起動して自分の顔を映すと、ARでメガネが登場します。
顔の向きを変えたり傾けたりしても、ずれることなく追従するのでリアルなイメージを確認できます。
気に入ったメガネはそのままオンラインショップで購入できるため、わざわざ店舗にいく必要がありません。

ARでリアルに試着体験できるなら、「手に取って実物を見れない」という不安も払拭できそうですね。

iPhoneのFace IDで使われているTrueDepthカメラを用いているため、Android端末では非対応となっています。(2020年現在)

まとめ

AR広告やプロモーションとはどんなものか、メリットや事例とともにご紹介しました。

紙や動画とは違うインタラクティブ性を持ち、ダイナミックな表現も可能なのがAR広告の大きな特徴です。
また近年市場拡大しているオンラインショップとの相性もよく、ARを使うことで「実際に商品を手に取れない不安を払拭すること」が可能です。

特に今後は、新型コロナウイルスの影響で、ARなどのデジタルを駆使した非接触型のプロモーションにはますます注目が集まっていくことでしょう。

ARを使った広告やプロモーションにご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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