【2021最新】OMOとは?注目される理由や具体的な活用事例を分かりやすく解説

OMOとは、「Online Merges with Offline」を略した言葉で、オンラインとオフラインの区別をなくして顧客に商品やサービスをスムーズに提供するための手法を指します。OMOには大きな注目が集まっており、今後はさらに多くの企業が取り入れていく可能性があります。

この記事では、OMOの具体的な意味や手法などについて解説します。OMOを取り入れたいと考えている企業は、ぜひ参考にしてください。

OMOとは何か

ここでは、OMOの意味や考え方が広まった背景について具体的に解説します。

技術進化がもたらすOMO

これまでのテクノロジーではスマートフォンやパソコンなどのデバイスを通して取得するデータを活用することが主役でしたが、これまでオフラインだった「空間」でのユーザーの行動データを取得できるIoTやARなどのテクノロジーが登場してきました。

IoTを活用すれば、これまで取得できなかったあらゆるタッチポイントにセンサーなどを仕込んでユーザーの行動データを取得することができ、これまでオフラインだった空間のオンライン化が可能です。

ARであれば、スマートフォンやARグラスのカメラを通じて取得した映像などのデータから新しいユーザー体験を作り出し、そこから得られる行動データを活用していくことができるため、オフラインだった空間でのユーザーの行動をデータ化できるようになります。

上記のようなテクノロジーによりさまざまなものがデータ化され、オンラインとオフラインの境目がなくなってきている状況です。今後はどのような場面でもオンラインが中心となり、オンラインとオフラインをまとめて考えるのが当たり前になると予測されます。

OMOはそのような状況に対応し、オンラインとオフラインをシームレスにつないで商品やサービスを提供するための考え方です。

OMOを成功させるためのコツ

OMOを成功させるには、さまざまなコツを意識する必要があります。ここでは、具体的なコツを解説します。

タッチポイントを最適化する

OMOでは、タッチポイントの最適化が重要です。タッチポイントとは企業と顧客の接点を表しており、ECサイト、実店舗、アプリなどさまざまなものが含まれます。

タッチポイントを作るには、顧客がぜひ利用したいと思うような商品やサービスを提供しなければなりません。特に、もともと利用頻度が少ない商品やサービスを提供している場合は、積極的にタッチポイントを作り出して顧客と触れあう機会をもつ必要があります。

ECサイトのタッチポイントだけでデータを取得できていた企業やブランドであれば、これまでオフラインだった“お店でのユーザーの行動データ”と統合して分析するOMOの実現により、より精度の高い顧客体験を提供できるようになるでしょう。

顧客体験の質を向上させる

OMOは単に魅力的な商品やサービスを顧客に届けるだけでなく、購買体験そのものも最適化する手法です。そのためには、顧客の行動に関するデータを集め、ニーズを正しく把握する必要があります。顧客にどのような体験を提供すれば満足してもらえるのかよく検討しましょう。

また、そのためには具体的にどのようなデータが必要で、どの手段でデータを集めればいいかについても把握しなければなりません。課題解決までの流れもイメージしておきましょう。

データをしっかり蓄積する

OMOマーケティングの場合、オンラインとオフラインの両方で取得したデータを活用できます。従来はオンラインのほうがデータを取得しやすい状況でしたが、現在ではスマートフォンやセンサーの活用によりオフラインのデータも取得できるようになりました。よって、顧客がどのチャネルでどのように行動したか簡単に把握できます。

OMOを成功させるためには、オンラインとオフラインの両方でしっかりデータを蓄積する必要があります。

OMOマーケティングのために必要なもの

OMOマーケティングを始めるためには、さまざまな準備が必要です。ここでは、具体的に必要なものについて解説します。

データベース

OMOでは顧客データや商品データをはじめとする大量のデータを扱います。それらをまとめて管理するためには、専用のデータベースが必要です。

ECサイトや実店舗など複数のチャネルから同じようにアクセスできるよう、仕組みを整える必要があります。単にデータを保管できればいいわけではなく、さまざまなツールやシステムと連携できる環境を整えなければなりません。すべてのチャネルの情報を有効活用できるようにしましょう。

オフラインでのユーザーの行動データの取得にはIoTやARなど様々なアプローチがありますが、その具体的な手法は後ほど具体例とともに紹介します。

マルチチャネル

マルチチャネルとは、商品やサービスを顧客に届けるためのチャネルを複数用意することです。OMOではマルチチャネルを意識したうえで、それぞれの相互作用により売上アップを狙います。

マーケティングに力を入れている企業では、すでにO2Oやオムニチャネルを実施しているところも多いでしょう。それぞれで作ったチャネルはOMOにも活用できます。複数のチャネルをうまく連携させられれば、顧客の行動に関するさまざまなデータを取得できます。

各種システム

OMOを進めるうえでは、さまざまな場面で各種システムを使用します。たとえば、各チャネル同士のデータを連携して活用したり、実店舗でデジタルサービスを提供したりするケースがあります。

実際に導入するシステムは、各企業の戦略次第です。ただし、複数のデータをあわせて効率的に分析してマーケティングに活用するためには、なるべく高機能なシステムを用意する必要があります。さまざまな事例を参考にしながら、自社に必要なシステムについて検討しましょう。

OMOの事例(国内)

すでにOMOを始めている企業も増えています。ここでは、国内のOMOの事例についてご紹介していきます。

ドミノ・ピザ

こちらはARを活用して実現したOMOの事例です。ドミノ・ピザの世界中のこだわりのチーズをARで啓蒙した事例ですが、ARを活用することで見事にオフライン広告もオンライン化しています。

SNSやインフルエンサーマーケティングなど通常のデジタルプロモーションでもARを展開していることに加えて、従来の折込チラシやリーフレットなどの印刷物にもARを仕込み、印刷物を経由してARを体験したユーザーの行動データも取得可能な体制を構築。オフラインだった広告のオンライン化を実現しています。

以下は、有名ユーチューバーを活用したインフルエンサーマーケティングとARを組み合わせて展開している様子です。動画の中では印刷物にもARが仕込まれていることが分かります。

従来オフラインだった印刷物を活用した広告が、デジタル広告の中にマージ(統合)されており、OMO広告の国内での先行事例と言えるでしょう。

 

BEAMS

BEAMSは、アパレルや雑貨などの商品を扱っているセレクトショップです。以前までは実店舗とECサイトの顧客情報を別々に管理していましたが、2016年からは顧客情報を一元管理できるようにデータベースを整備しました。

BEAMS
ビームスが目指す次世代デジタル戦略のプラットフォーム化 より

顧客情報をまとめて管理する体制の構築により、それぞれの顧客の購入履歴も簡単に把握できるようになりました。特に、実店舗ではくわしい情報をもとに接客できるため、より具体的で顧客の役に立つサービスの提供が可能になっています。

Zoff

Zoffは、リーズナブルな価格で眼鏡を提供しているショップです。過去に眼鏡を購入した経験があっても、眼鏡の度数を記憶している人はほとんどいません。

Zoffは顧客が実店舗で眼鏡を購入した際に計測した度数の情報をECサイトと紐付けられる仕組みを導入しています。ECサイトにログインするだけで度数が自動的に反映されるため、スムーズに眼鏡を購入できるようになりました。

OMOの事例(海外)

次に、先行する海外のOMOの事例についてご紹介していきます。

Amazon

Amazonは、ECショップをはじめとするさまざまなサービスを提供するアメリカの企業です。「Amazon GO」というコンビニをオープンし、無人レジを導入しています。

顧客はAmzon GOのアプリをダウンロードしておく必要があり、コンビニの棚から商品を取るとバーチャルカートに商品が追加される仕組みです。また、商品を棚に戻せばバーチャルカートからも自動的に商品が削除されます。また、コンビニから外に出ると、バーチャルカートに入っている商品の代金が決済されます。

Alibaba

Alibabaは、中国でECサイトなどを展開する有名な企業です。スーパーマーケットの「盒馬鮮生(フーマー)」では、モバイル端末で利用できるアプリによるキャッシュレス決済に対応しています。

また、商品が置かれている棚にバーコードがついており、スキャンするだけで商品の特徴、産地、政府の許認可証書などの情報を確認可能です。さらに、アプリからの注文も可能で、店舗から3km以内の場所までなら30分で商品を届けてもらえます。

さらに、Alibabaは他社と共同でスポーツ用品店の「INTERSPORT」もオープンしました。店頭には2mの大きなモニターが設置されており、モニターの前に立つと自動的に顔がスキャンされます。モニター上では、店内の商品の試着が可能です。わざわざ着替えなくても済むので気軽に試せます。ビッグデータを活用した分析により、おすすめ商品を紹介するサービスもあります。

店内の商品にはタグがついており、スマートフォンで読み取ればECサイトの「Tmall」からも商品を購入可能です。

平安保険グループ

平安保険グループは、中国で保険、投資、銀行などの金融サービスを提供しているグループです。平安保険グループが提供しているアプリの「好医生(グッドドクター)」は、2億ダウンロードを突破しました。

このアプリを使えば、自分自身の健康や病気について医師に無料で相談できます。アプリから医療機関への診療予約も可能です。

平安保険グループはアプリを通して蓄積されたデータを活用し、保険の営業活動につなげています。

中国平安保険 - Wikipedia

Luckin Coffee

Luckin Coffeeは、中国で展開しているチェーンのコーヒーショップです。2017年の設立からわずか1年半で3,000店舗を開業しています。

Luckin Coffeeでの決済方法は完全にキャッシュレス化されており、スマートフォンでの決済が可能です。また、商品はセルフピックアップまたはデリバリーで受け取れます。

顧客がコーヒーを飲みたいと思ったときにスピーディーに商品を受け取れるため、高い人気を集めています。

Tencent

Tencentは、コミュニケーションアプリの「WeChat」を提供している中国の企業です。アプリで生活の利便性を高めるためのサービスを多数展開しています。たとえば、駅に設置してあるQRコードをスキャンするだけで電車の発着時刻を確認できるサービスがあります。

オフラインで生じる些細な手間をオンラインで解決するサービスが人気です。

OMOは今後どのように発展していくか

日本の場合、オフラインで利用できるサービスの水準が高いため、デジタル起点のサービスは広がりにくいといわれています。ただし、近年は日本でもキャッシュレス決済が普及しており、少しずつオンラインのサービスも親しまれるようになってきています。

新型コロナウイルスの流行を受け、感染対策のためにオンラインのサービスを利用する人も増えました。その結果、ECサイトを利用する顧客も多くなっています。

このような状況を考慮すれば、今後は日本でもOMOが浸透する可能性が高いと考えられます。OMOを導入するためにはさまざまな準備が必要です。成功するためには早いうちに準備を始め、データを集めながら顧客のニーズを把握するべきでしょう。

まとめ

OMOは世界的に注目されている考え方であり、日本国内でも導入する企業が増え始めています。今後はOMOの考え方がさらに普及することでしょう。

株式会社OnePlanetは、先述のドミノ・ピザ ジャパンのOMO広告の事例をはじめとして、AR技術をベースにしたOMOの設計〜実装〜導入後の効果検証まで強みがあります。高い技術レベルはもちろん、ベースとなるOMOの設計から導入後の効果検証・レポーティングまで高品質なサービスをワンストップで提供しています。

海外のARマーケティング事例に関する情報も把握しているため、成果に直結する提案が可能です。OMOの一環としてARを取り入れることへご興味があれば、ぜひお気軽にご相談ください。