
10秒でわかる!この記事の内容
・AR導入において企業やブランドがやるべき行動の大きな方向性を理解できる
・AR導入に向けて取りうる具体的な選択肢を理解できる
・AR導入に向けた多数の選択肢から自分たちにあった選択肢を理解できる
これから初めてARについて学んでいく方を対象に、具体的、かつ分かり易い事例と共にAR活用の全体像を記載します。
ARを活用したマーケティング・プロモーションについて学ぶはじめの一歩としてご覧ください。(※この記事は、ARコトハジメ(前編)の続編です。)
AR時代に取り組むべきこと①自宅の店舗化
自宅の店舗化についてはARコトハジメ(前編)でも記載した通り、「試着」「お試し利用」といった機能をARで提供し、店舗が担ってきた役割を自宅でも再現できるようにすることが重要になります。製品の使い方をわかりやすく表示する「チュートリアル機能」なども、その代表例でしょう。
こちらの事例ように商品の楽しさを購入前に体験してもらうARは、店舗だけでなく自宅でもできるようになり、その結果として店舗の意味が変わって行くことになります。
I'm loving ARKit2.0 image tracking! Made a #UI prototype for futuristic game shopping! I hope you like it! #arkit2 #arkit #iOS12 #AugmentedReality pic.twitter.com/PFR1utPCyb
— Yuma Soerianto (@yumaSoerianto) June 24, 2018
これはコンシューマー向けに商品やビジネスを提供する企業であれば全てのビジネスで求められるテーマになってくると考えられます。
AR時代に取り組むべきこと②店舗やイベントなどの商業空間のエンタメ化
こちらも前編で述べたように自宅で試着から買い物までできるようになった背景から、NewYorkのナイキ店舗では売り場をバスケットコートに変える取り組みをしており、そのような事例は国内でも増えています。
例えば、原宿のサムスン・ギャラクシーを販売する店舗施設は、なんとギャラクシーを活用したアミューズメントパークのようになっています。実際に体験すると「これが無料?!」と驚くようなクオリティのエンターテイメントを楽しむことができ、店舗のエンタメ化を実感することができます。
また、アパレルブランドDIESELの渋谷にある店舗は、店舗内の一部スペースがアートギャラリーとなっており、ブランドの世界観を感じられる作品を楽しむことができます。
これら二つの事例は店舗の役割が売り場からエンタメへと変化していくという大きな流れの理解を助けてくれます。
空間体験のエンタメ化をARで実現する
さらにアップルでは「店舗体験をARで拡張する」という取り組みをアップルストア導入しています。
ARは「店舗の施工・内装工事をしないで空間体験を拡張する」ということを実現できるため、圧倒的にコストを抑えた店舗体験のエンタメ化ができます。これにより大きな予算を投資せずとも店舗体験の拡張ができる日がやってきています。
実際に弊社では某飲食店の店舗体験をARで拡張する実験を進めており、店舗の改装コストを考えると遥かに価格を抑えた空間体験の拡張を実現しています。
AR導入の選択肢
では、ARを活用した試着体験の提供や、店舗・イベント空間の体験拡張を具体的に行うには、どのような選択肢があるのでしょうか?
ARの導入には、①SNS内のARカメラ機能、②WEB AR、③オリジナルARアプリの開発、④既存ARアプリの導入などの手法があります。

これらの手法は全てメリット・デメリットがあります。
どのようなマーケティング課題、どのようなニーズがあり、どの手法が最適か?という問いを間違えると、企業の抱える課題解決は達成できず「ただARを導入した」という結果になってしまいます。
例えば自社の認知を高めたいブランドの場合、アプリのダウンロードを必要とせず、国内5,900万人・世界33.7億人のユーザーにアプローチできるInstagramとFacebookのAR機能からスタートさせることをオススメしています。
InstagramとFacebookのARは、それ以外の手法に比べるとコストも抑えながらのAR導入ができる利点もあります。
特にSNSでマーケティングを行う企業やブランドであれば自社アカウントでのAR提供は非常に重要なトレンドになるでしょう。以下の記事もSNSマーケティングでのAR活用を知る上で参考になるため、合わせて読んでみてください。
AR導入のすゝめ
まとめると、あらゆるブランドの生存競争において、ARの導入・活用は今後の競争力の源泉となります。その上でまず何から取り組みべきか?というと以下の二つということになります。
①試着など自宅での体験拡張(店舗化・イベント化)
②店舗やイベントなど商業空間の体験拡張(商業スペースのエンタメ化)
また、どのように着手すれば良いか?という点においては、
①SNS内のARカメラ機能
②WEB AR
③オリジナルARアプリの開発
④既存ARアプリの導入
などの手法があり、コストや効果、解決すべき課題など複数の視点から自社にあったARを選定・導入する必要がある、ということになります。
「単にARを導入してみた」というだけで効果が分からないまま終わってしまうケースが多いため、企業のマーケティング活動全体から落とし込んだ効果的なAR活用を行うことが重要になります。
“AR導入のすゝめ(後編)AR時代に企業やブランドが取り組むべき2つのこと” への2件のフィードバック