AR(拡張現実)試着のメリットと活用事例10選を紹介|AR導入までの流れも解説

ファッションや美容にARを活用する企業が増えています。

この記事では、美容・ファッションブランドのマーケティング担当者に向けて、ARで何ができるか解説するとともに、ARを活用したマーケティング事例を紹介します。

この記事を読めばARの活用イメージが描け、マーケティングに活用できるようになるため、参考にしてください。

AR(拡張現実)とは何か?

ARとは「Augmented Reality」の略で、一般的に「拡張現実」と訳されます。
実在する映像をベースとして、その上にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することにより、見える世界を“仮想的に拡張する”ものです。

ARツールにはゴーグルのように装着するARグラスなどがあります。
最近は、特殊なツールがなくてもスマートフォンで手軽に利用できるARアプリや、インストールがいらないWebベースのARツールも増加の傾向です。

ARが解決できるユーザーの要望

以下のようなユーザーの要望や不満をARで解決できます。

ARでこんなことが解決できます
  • 実店舗に出向かなくても自宅などでファッションやヘアメイクの試着をしたい
  • オンラインショップだと色や質感、サイズ感などがわかりにくい
  • 手持ちのファッションアイテムとのマッチングをチェックしたうえで新しいアイテムを購入したい
  • さまざまなコーディネートのパターンを試してみたい

AR(拡張現実)試着でできること

ブランドと提携したARアプリをスマートフォンにインストールしてWebサイトにアクセスすると、ファッションアイテムや着用モデルを3Dで360度の角度から見られます。

さらに、専用メジャーなどと連携させれば、ユーザーが装着した場合のサイズ感やイメージのチェックも可能です。

また、ユーザー設定により、選択した服をユーザーと同じボディサイズのバーチャルモデルが着たところを確認したり、ユーザーに似せたアバターを作成して試着させたりもできます。

バーチャル展示会では、アイテム紹介だけでなく、ブランドの世界観の表現も可能です。
実店舗にARギミックを設けてユーザーにAR体験を提供すれば、店舗をエンタメ化し、来客増加を促せます。

InstagramのAR機能でもAR試着ができる

AR試着機能をInstagramで提供する企業も出てきました。

「Dior」公式のInstagramのアカウントをフォローすると、ストーリー上で新作アイテムをバーチャル試着が可能です。

「Future Popup Store」はInstagramやWebサイト、スマートフォンのブラウザ上で利用できるARカメラ機能を提供しています。
眼鏡の試着やバーチャルメイクを体験できるほか、気に入った商品の購入も可能です。

AR(拡張現実)試着のメリット

ARによって試着を効率化できるため、多くのアイテムやコーディネートを気軽に試せるなど、美容・ファッションの自由度が大きく向上します。
ユーザーは、試着室が空くのを待ったり、試着したいアイテムをいちいち着たり脱いだりする必要もありません。
試着にかかる時間と手間、スペースの削減も、AR試着ならではのメリットといえるでしょう。

オンラインショップにAR試着を取り入れれば、色やサイズ、デザインの細部など、アイテムのイメージを実店舗での試着に近いレベルで確認が可能です

店舗にとっても、「サイズやイメージがあわない」といった返品率の抑制できるメリットがあります。

美容・ファッション業界におけるAR(拡張現実)の活用事例10選

美容・ファッションの幅広いジャンルでAR試着が活用されています。
10件 の活用事例について、以下で紹介します。

美容・ファッション分野におけるAR事例
  • 「Chiquelle Style AR」
  • 「FXMirror」
  • STYLY Mobile
  • 三六九東京(ミロクトーキョー)
  • Wanna Kicks
  • Hair Color
  • AR Beauty Try-On
  • 仮想試着サービス ロロジェム
  • TRYON

アバターでファッションとヘアメイクの試着ができる「Chiquelle Style AR」

引用:App Storeより

スウェーデン発のファッションブランド「CHIQUELLE(シケーレ)」では、ARアプリ「Chiquelle Style AR」を提供しています。
このアプリを利用すると、ユーザーは自分のボディサイズや容姿の特徴を入力したアバターを作れます。
コーディネートの保存や撮影、シェアも可能です。

「calif(カリフ)」がバーチャル試着システム「FXMirror」を導入

渋谷PARCOのセレクトショップ「calif」が導入した試着システム「FXMirror」は、鏡の前に立ってファッションアイテムを選択するだけで、着用イメージの確認が可能です。
ユーザーの3Dアバターを作成したり、「FXMirror」と自社アプリの連携による着せ替えを試したりもできます。

「HATRA(ハトラ)」がARアプリ「STYLY Mobile」と提携したバーチャル展示会を開催

「HATRA」は2010年始動のユニセックスウェアブランドです。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて展示会を中止し、実店舗販売からオンライン販売にシフトチェンジしました。
リアルイベントの代替として、ARアプリ「STYLY Mobile」と提携し、バーチャル展示会を開催しています。
ARと3Dモデルの組み合わせにより、ユーザーは時間と場所を選ばず服の3Dルックを細部まで確認できるようになりました。

ブランドアイコンのアイドルを3Dモデルで見られる「三六九東京(ミロクトーキョー)」

「三六九東京」はアイドルユニット「CY8ER」・苺りなはむさんがプロデュースするファッションブランドです。

提携しているARアプリ「STYLY Mobile」をスマートフォンにインストールしてから公式Webサイトにアクセスします。
「AR VIEW」ボタンをタップすると、「三六九東京」のアイテムを着た苺りなはむさんの3Dモデルを見られます。

スニーカーのバーチャル試着ができる「Wannaby(ワナビー)」の「Wanna Kicks」

「Wannaby」はベラルーシのARテクノロジー会社です。
ファッションをバーチャル試着できるツールを多数開発しています。
AR試着アプリ「Wanna Kicks」をインストールすれば、靴屋に行かなくてもスニーカーのバーチャル試着が可能です。

登録されたスニーカーの3Dモデルリストから好きなものを選択し、スマートフォンのカメラを足にかざすと、実際に履いたときのルックを確認できます。足の動きや歩行にも対応しています。

バーチャルでいろいろな髪色を試せる「ModiFace(モディフェイス)」の「Hair Color」

「ModiFace」は美容のためのARツールを開発している企業です。
「ModiFace」が提供するアプリ「Hair Color」を使うと、髪のカラーリングをバーチャルで試せます。

ユーザーはノーリスクで自分の顔に似合う髪色を発見し、ヘアカラーリング剤選びや美容院でのカラーリング注文に活用できます。
さまざまな髪のデータを約22万パターン登録しており、ユーザーの髪だけを認識します。
髪の部位による色の違いなども再現するため、仕上がりも自然に見えます。

コスメのバーチャル試着ができるYouTube機能「AR Beauty Try-On」

YouTubeアプリの「AR Beauty Try-On」は、動画視聴中に動画で紹介されているコスメをインカメラに映る自分の顔に試着できる機能です。
動画配信者と視聴者の双方が「AR Beauty Try-On」機能を有効にすることによって、バーチャル試着できます。

高いAR技術により視聴者の顔を正確に認識し、ずれずに自然な見た目で、メイクした顔の確認が可能です。
オンラインショップへのリンクを動画説明欄に記載することによって集客を促せます。

ピアス・イヤリングのバーチャル試着ができる「仮想試着サービス ロロジェム」

「Lologem(ロロジェム)」は韓国のファッションAR技術会社です。
ARアプリ「仮想試着サービス ロロジェム(Lologem Jewelry Virtual App)」3DのAR機能によって、ピアスやイヤリングのバーチャル試着ができます。

自動認識したユーザーの顔に対応したサイズでアクセサリーが表示されるため、サイズ感やフィット感の確認が可能です。

アプリ公開後、売上が前年比20%増となりました。

手に付けるアクセサリーをバーチャル試着できる「TRYON」

「TRYON Technology(トライオンテクノロジー)」はカナダのテクノロジー企業です。
アプリ「TRYON」を使えば、指輪・ブレスレット・時計などの手に付けるアクセサリーをバーチャル試着できます。

アプリをインストールして起動後、AR対応の商品カタログにスマートフォンをかざすと3D映像が表示されます。
さらにスワイプすることでさまざまな角度から見られます。
ユーザーが手にスマートフォンをかざすと、選択中のアクセサリーを装着した映像の確認が可能です。

高級腕時計の全商品をバーチャル試着できる「KARITOKE・AR」

「KARITOKE(カリトケ)」は高級腕時計のレンタル専門店です。

ARアプリ「KARITOKE・AR」をインストール後、起動して専用メジャーを装着した腕を読み込むことにより、自宅で着用イメージを試せます。
腕の太さと腕時計の相性やスーツとのコーディネートなどもチェックできます。

AR導入までの流れ

自社ブランドにARを導入するには、ARの企画開発から運用の効果測定までワンストップでサービス提供が可能なAR専門業者に依頼するのがおすすめです。
相談から運用効果測定までのフローについて、以下で解説します。

ヒアリング

AR導入の目的やターゲット、予算や素材数、ツールのタイプや他ツールとの連携の有無などをヒアリングします。

クライアントの要望があいまいな段階でも、既存のAR活用事例をベースに、課題を解決に導くARのヒント提供が可能です。

企画提案

ヒアリングした内容に基づき、クライアントの要望や課題へのソリューションとなるARツールの企画を提案します。
続いて、見積もりや開発スケジュールを提示します。

業者にAR を企画・設計してもらう段階において、さまざまな運用の仕方についても考慮してもらうようにしましょう。
例として、AR導入から導入後の顧客体験、アプリ・Webサイト・印刷物などの複数媒体におけるAR の連携、他プロモーションとの連動などが挙げられます。

AR設計・制作・開発

AR に使う素材やデータを準備します。

クライアントによるオリジナル素材・データを提供しますが、業者が提供できる素材からの選択も場合によっては可能です。
AR 試着の場合はアイテム素材の提供が必要になるため、撮影方法やリソースについて相談します。

素材が揃ったら、業者が作成した静止画のラフを確認し、問題がなければ開発に着手してもらいましょう。

動作確認テスト

業者がARツールの動作確認テストを行ってからクライアントに提出します。
社内で素材ごとのテストやARを設置する媒体との接続テストなど、公開前のテストを行ってください。

アプリの場合は、Google PlayやApp Storeへの申請が必要ですが、業者が代行してくれる場合もあります。

公開~効果測定~改善と運用

ARツール公開後、アクセスログなどを抽出して効果測定を行います。
効果測定によってAR改善のヒントが得られます。

必要に応じてコンテンツの差し替えや更新を行いながら運用していくため、効果測定やAR更新までサポートしてくれる業者を選ぶとよいでしょう。

まとめ

AR試着は着脱の手間やスペースが不要でありながら実際の試着と同様の着用イメージを確認できるため、ネットショップの返品率を抑えられる点がメリットです。ブランドイメージの表現にも向いています。

ARマーケティングラボを運営するOnePlanetでは、AR企画から開発~利用/拡散~分析~レポーティングまで、ワンストップで提供可能です。
先行する海外のARマーケティング事例を常に収集・発信し、ARに特化した技術向上をモットーに成果につながる方法を研究しています。

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