
AR技術の普及にともない、広告の形も変化しています。広告とARを掛け合わせることで、従来の情報を伝えるだけの広告から、消費者を巻き込む体験型広告となるのです。今後は、消費者の心をつかむためにAR広告を使う方法が主流となるでしょう。
しかし、まだまだイメージがわかない方も多いでしょう。そこで記事では、AR広告の仕組みやメリットについて解説したあと、AR広告を使った全16事例を業種別に紹介します。
目次
AR広告とは?
AR広告と一口に言っても、大きく2種類に分けられます。
- マーカー型
- GPS型
現在は、「マーカー型」のAR広告が一般的です。しかし、今後5Gがさらに普及すると、「GPS型」が人気を獲得するかもしれません。
「マーカー型」のAR広告
マーカー型のAR広告では、事前登録したマーカー(画像や動画など)を、スマホカメラなどで読み込むことで、ユーザーにARコンテンツを表示します。例えば、スマホでパンフレットを読み込むと、ユーザーはARコンテンツを見れるのです。
マーカー型AR広告は、マーカーさえ制作すれば、パンフレットやカタログ、写真などあらゆるものをAR広告にできます。この自由度の高さが大きな魅力です。
「GPS型」のAR広告
GPS型ARは、事前にARコンテンツを出す場所を設定し、ユーザーが指定場所で端末をかざすとARコンテンツを表示させる技術です。スマホなどのGPS機能を利用しています。GPSなどの位置情報を利用するので、マーカー画像や動画を制作する必要はありません。わかりやすい例だと、アプリ「ポケモンGO」がGPS型のAR技術です。
2020年現在、GPS型のAR広告はそれほど普及していません。大きな理由の一つに、膨大なデータ通信を高速で行う必要があることが挙げられます。しかし、超高速・大容量・低遅延の5Gが普及したことにより、今後GPS型AR広告は増えると予想されています。
AR広告が他の方法と比べて優れていると言える5つの理由
AR広告は、従来のマーケティングと宣伝の在り方を大きく変えます。ここからは、AR広告がほかの広告・マーケティングよりも優れている理由を紹介しましょう。
- ユーザーに広告だと思われにくいから
- エモーショナル・ブランディングへつながるから
- 導入費用が比較的安価だから
- 印象的で拡散されやすいから
- ユーザーが自宅でも店舗と同じ体験ができるから
理由①ユーザーに広告だと思われにくいから
テレビコマーシャルやネット広告などでは、消費者は受動的になってしまいます。広告を「見る」というよりも「見せられている」のです。
その点、広告と消費者が相互作用するAR広告は能動的つまり、消費者が自ら広告を見る選択をするのです。そもそも、AR広告はエンターテインメント性が高いです。消費者はAR広告に驚き、ときには退屈だった広告から楽しみさえ見つけるでしょう。
例えば、従来の映画ポスターだと、映画のキャッチコピーと公開日しかわかりませんでした。しかし、それをAR広告にした場合はどうなるでしょうか?スマホをかざすことで、予告映像が流されたり、もしくは映画のキャラクターが消費者に語りかけたりするのです。
体験型のAR広告は、情報を流すだけといった広告色が少ないです。消費者に広告と思われず、効果的に商品宣伝を行えるようになります。
理由②エモーショナル・ブランディングへつながるから
エモーショナル・ブランディングとは、消費者の気持ちに直接訴えかけるマーケティングです。消費者が購入するのは、必要なもの、そして欲しいと思ったものです。そのため、エモーショナル・ブランディングでは、人々の欲求を作り出すのです。
エモーショナル・ブランディングの代表がテレビCMです。消費者に魅力的な宣伝動画を見せることで、「この商品が欲しい」と思わせる方法です。
AR広告を利用すれば、テレビCMよりもずっと低価格で効果的に、エモーショナル・ブランディングを実施できます。デジタル情報を追加するAR広告では消費者の五感を刺激し、広告に惹き込みやすいです。AR広告で個性的な体験を提供することで、消費者の心は大きく動かされるでしょう。
理由③導入費用が比較的安価だから
AR広告の費用は、規模やマーカーにする物体などで大きく変わります。しかし、テレビや新聞に広告を載せるよりもずっと安価です。例えば、こちらのLocationAR(ロケーショナー)という自分でWebARコンテンツを制作できるツールを使えば、僅か10万円からARを制作できます。
さらに、導入のしやすさも魅力的です。基本的に必要なのは、マーカーとなる画像や動画だけです。
実際にロケーショナーの以下の男子プロバスケットボールリーグ(Bリーグ)の広島ドラゴンフライズの事例では、①等身大の選手パネルの写真と、②選手が動き出す動画を撮影しただけで、あとはロケーショナーのシステムにアップロードするだけでARコンテンツの制作を実現しています。
ARを活用した広告と言うと難しくて費用が高いイメージがあるかもしれません。しかし、実際はきちんとしたツール等を選択することで、安価で導入しやすい広告になってきているのです。
理由④印象的で拡散されやすいから
優れた広告とは、ブランドの認知度や商品の売上を高めるものです。では、優れた広告を作る要素にはどういったものがあるでしょうか?さまざまな要素が考えられますが、一番重要なことは消費者の記憶に残ることや、SNSでシェアされやすいことでしょう。
上記の広島ドラゴンフライズのARは「静止画だと思っていた動画動き出した!」というWowなARコンテンツが制作できており、アリーナに観戦しにきたファンがその様子を撮影してSNSに投稿することでブランドのファン自身が広告になってくれる効果が創出され、従来の広告よりも自然な形でプロモーションされる「新しい広告フォーマット」としてARが確立された事例となりました。
新しくて五感を刺激するAR広告は、これら2つの要素を満たしやすいです。特に、専用アプリのダウンロード不要でウェブブラウザ上でAR体験できる広告は、SNSで大きく拡散される可能性が高くあります。
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理由⑤ユーザーが自宅でも店舗と同じ体験ができるから
AR広告は、店舗と同じ体験を消費者に提供することが使い方の一つです。例えば、ネットショッピングでは、洋服の正確なサイズ感はつかみにくいものです。しかし、AR技術を活用しアプリ上でユーザーに商品試着を可能とすれば、画面上に商品を着た等身大モデルを出すこともできるのです。
また、今までは家具を買う際は、部屋の寸法を計測し、実際に店舗へ行って部屋のサイズに合ったものを選ぶというプロセスが一般的でした。しかし、AR技術を利用すれば部屋に家具を表示できるため、サイズが適切なものかどうか判断することができ、かつ購入しなくてもレイアウトがどのようになるか把握することができるようなります。
これは、現実世界にデジタル情報を追加するARならではの強みです。ネットショッピングが主流となり、かつ自宅での時間が増えた今、消費者に重宝されるでしょう。
AR広告が力を発揮する場面
AR広告と特に相性が良い業界やシーンを紹介します。これから紹介するいずれかに該当したなら、ぜひAR広告の導入を検討してみてください。
h3>ECサイト
ECサイトでの購入には失敗がつきものです。例えば、先ほどお伝えしたように洋服のサイズが合わなかったり、家具が部屋と合わなかったりなどが起こり得ます。そのため、ECサイトが主流になっているものの、まだまだ消費者は商品購入に慎重になる傾向があります。
これは、AR技術で自宅に居ながらスニーカーの試着を可能としたARアプリ動画です。このように、AR広告やアプリは話題を集めるだけではなく、ECサイト利用における消費者の悩みも解決します。
美容業界
口紅などの化粧品は、わずかな色彩の違いが大きな差を作ります。そのため、多くの消費者は購入前に試すことを望んでいます。
従来は店舗でのみ製品を試すのが可能でしたが、現在は違います。ARを活用することで、消費者は自宅にいながらにして口紅などの美容製品を試せるのです。店頭に行く時間、そして実際にメイクをしてもらう時間の省略は、消費者にとって大きなメリットになります。AR広告を導入することで、より多くのユーザーにアプローチできるでしょう。
SNSマーケティングに力を入れている場合
SNSマーケティングに力を入れているなら、積極的にAR広告制作を検討すべきです。新しく面白い体験を提供するAR広告は、SNSでバズる可能性が高くあります。
例えば、2020年8月には信濃毎日新聞の「実験ARおうち花火大会」がSNSで大きな話題となりました。これは新聞の一面をARマーカーにすることで、読者はスマホでリアルな花火を楽しめるという仕組みです。
この広告がSNSで話題となった理由の一つに、人々が専用アプリをダウンロードすることなく、気軽にARを体験できたことが挙げられます。面白い広告アイデアを考える必要がありますが、SNSで大きく拡散されると、認知度・売上が大きく伸びるでしょう。
AR広告の成功事例:食品業界編
食品業界は、自由な発想でAR広告を制作している企業が多いです。これから紹介する事例はいずれも、ブランドや商品メッセージを伝えながらも、ユーモアあふれる広告で成功をおさめたものばかり。ARの強みを最大限に生かすのなら、枠にとらわれない発想が重要になるのかもしれません。
- バス停をAR広告にしたペプシマックス
- ドミノ・ピザ ジャパンのAR
- コカ・コーラがARで訴える北極動物の保護
- バーガーキングのAR広告
事例①バス停をAR広告にしたペプシマックス
ペプシマックスはARの力で、ロンドンの退屈なバス停をユーモアあふれるものに変えました。一見すると、バス停の透明な窓はごく普通のもの。しかし、窓はHDスクリーンが映すライブビデオにAR映像を追加したものなのです。バスを待つ人々は、ディスプレイを通してUFOやロボット、風船で空飛ぶ人などを目撃しました。
キャンペーン結果、動画はYouTubeで800万回以上再生を記録。大手メディアにも特集、ペプシマックスの売上は最大35%伸びるほど大成功を収めたのです。
事例②ドミノ・ピザ ジャパンのAR
先進的なマーケティングの取り組みが有名なドミノ・ピザ ジャパンでは、新商品のプロモーションにARを導入しています。
🧀フォロー&投稿でピザ無料券が当たる!?🌎#ドミノワールド9AR をつけてARを体験している様子を11月18日までに投稿してくれた人の中から抽選で30名様にピザ無料券プレゼント!写真やスクショ、動画などシェアしてね👍当選者のみDMで発表!ARはこちら https://t.co/3bDconDL8w #ドミノピザ pic.twitter.com/F9POccBZAX
— ドミノ・ピザ (@dominos_JP) November 4, 2021
2021年11月1日にリリースされた「ワールド9チーズ・クワトロ」のプロモーションとして国内AR開発企業のOnePlanetのARを採択し、「ドミノ”チーズの世界をめぐる旅”AR」というユニークなARコンテンツを発表しました。
上記の動画のように、チーズでできた世界地図が目の前に出現し、ユーザーはドミノ・ピザのこだわりのチーズを世界地図の上でめぐる旅ができるAR体験となっています。楽しみながらチーズの学習ができるだけでなく、ドミノ・ピザの素材へのこだわりも伝わり、ブランドへのロイヤリティを高めることに貢献しています。
自宅に居ながら、世界中のチーズを知ることができる旅へと出かけられるような非日常のAR体験は、SNSでも話題を集めており、国内でも先進的なARマーケティングの事例と言えるでしょう。
商品サイト:https://www.dominos.jp/world-ar
事例③コカ・コーラがARで訴える北極動物の保護
コカ・コーラはWWF(世界自然保護基金)とともに、北極動物の保護を訴えるAR広告を作りました。彼らはロンドン科学美術館に、ARを使ってシロクマの家族を映す装置を設置したのです。ちなみに、シロクマはコカ・コーラを象徴するマスコットキャラクターです。観客たちは、仮想ながらも実寸大のシロクマに近づくことで、地球温暖化問題について考えることができました。
このAR広告は、388回もメディアに取り上げられたのです。また、コカ・コーラは地球温暖化問題に取り組む姿を見せられ、ブランドイメージを高められました。
事例④バーガーキングのAR広告
バーガーキングの広告はユニークでたびたび話題となります。紹介するのは、ARの力でライバル・マクドナルドの広告を燃やすキャンペーンです。キャンペーン期間中、ユーザーがアプリでマクドナルドの広告をスキャンすると、マクドナルドの広告がARエフェクトで燃やされるのです。その後に現れるのが、ハンバーガー無料券。これは、マクドナルドの広告ポスターをARマーカーにした事例です。
キャンペーン結果、バーガーキングアプリのダウンロード数は伸び、多くの人々の集客に成功しました。
AR広告の成功事例:ECサイト編
ECサイトでは、ARアプリを使ってバーチャル試着を可能にしたり、実寸大商品を登場させたりするのがトレンドです。どうしても似たような広告になりがちなので、アイデアの部分でいかに競合と差をつけられるかがカギとなります。ここからは、ECサイトのAR広告成功事例を4つ紹介していきましょう。
- IKEAのバーチャル家具
- ラコステのスマホで靴の試着ができるARアプリ
- 中東初のARキャンペーン
- ASOSのARファッションモデル
事例⑤IKEAのバーチャル家具
世界最大の家具メーカー「IKEA」は、ARを始めとした最新テクノロジーを積極的に導入しています。アプリ「IKEA Place」は、スマホ画面上に実寸大の家具を表示させるのです。98%と非常に高い精度がウリです。タップするだけでカラー変更できれば、気に入った家具は直接オンラインサイトでの購入も可能です。
これまで、IKEAは店舗での直接販売を基本にしていました。しかし、それでは車を持たない若者や郊外に住む人は、なかなかIKEA製品を購入できません。しかし、このARアプリによって消費者は自宅でバーチャル家具の質感やサイズを確認し、オンライン購入できるようになったのです。
事例⑥ラコステのスマホで靴の試着ができるARアプリ
2014年、フランスのスポーツウェアメーカー「ラコステ」は、画像認識機能を備えたARアプリをローンチしました。キャンペーン期間中、スマホでスペシャルアイコンをスキャンすると、種類の違うラコステの靴を試着できたのです。広告は大成功で、1万5千名以上の人々がアプリを利用したのでした。
事例⑦中東初のARキャンペーン
イギリスのファストファッションブランド「New Look」は、中東初となるAR広告を実施しました。
対象となるのは、アラブ首長国連邦に住む学生たち。アプリで「New Lookカード」をスキャンすると、学生たちにはクーポン券が渡され、追加コンテンツにもアクセスできるようになりました。
結果、一人当たり平均約7分もARアプリで服の試着を行い、月1万人以上のインタラクティブユーザーを記録したのです。
事例⑧ASOSのARファッションモデル
ファッションブランド「ASOS」は、革新的なARアプリを開発しました。ファッション販売店のARアプリは、ユーザーに洋服の試着を可能にさせるのが一般的でした。しかし、ASOSのARアプリは、スマホ画面に実寸大のモデルを登場させるのです。
気になる商品を選択し、スマホを床に合わせると、実寸大のモデルが登場。モデルは歩いたり、回ったりしてあらゆる角度から洋服を見せてくれます。まるで本物のモデルが登場したかと思うほど精度は高いです。
精度の高さはもちろん、アイデアが独創的なこともあり、SNSを中心に大きな話題を集めました。
AR広告の成功事例:SNS編
現在大注目なのがSNS上で発表するAR広告。特に、海外企業は積極的にSnapchatで広告用のARフィルターを制作しています。まだまだ日本では普及していないものの、近い将来ARフィルターでの宣伝が一般的になるかもしれません。だからこそ、今のうちに成功事例を学びましょう。
- 映画「レディ・プレイヤー1」のAR広告
- ネットフリックスがスナップチャットで制作したARフィルター
- ビデオ会議に使えるロレアルのARフィルター
- YouTubeが提供するバーチャルメイク
- 若い世代にジョーダンのすごさを伝えるARフィルター
事例⑨映画「レディ・プレイヤー1」のAR広告
2018年公開の映画『レディ・プレイヤー1』は、これからの映画広告の在り方を示しました。『レディ・プレイヤー1』は映画ポスターをARマーカーにしたのです。Facebookのカメラ機能で映画ポスターをスキャンすると、映画のキャラクターが登場。ユーザーは映画情報を知ることができるだけでなく、映画の世界に没入できたのです。
また、このAR広告の優れていた点は、多くの人々が持っているFacebookを活用したことです。AR広告を視聴するだけを目的に、専用アプリダウンロードする必要はなく、誰もが気軽にAR体験を楽しめました。
事例⑩ネットフリックスがスナップチャットで制作したARフィルター
AR広告導入を検討しているなら、「Snapchat」は要チェックのSNSアプリです。多くの企業がスナップチャット提供のAR開発プラットフォームを利用して、オリジナルARエフェクトを開発しているからです。
Netflixもまた、スナップチャットで大人気作「ストレンジャー・シングス」の世界観を表現したARエフェクトを開発しました。ARフィルター制作の背景には、シーズン2の宣伝も兼ねていたようです。エフェクトを選択すると、画面上に扉が登場します。扉をくぐると、ユーザーは登場人物の部屋の中に入り込むのです。Snapchatでは、比較的簡単にARフィルターを制作できるので、試しに作ってみるのもおすすめです。
事例⑪ビデオ会議に使えるロレアルのARフィルター
化粧品メーカー「ロレアル」もまた、スナップチャットで使えるARフィルターを開発しました。フィルターをオンにすると、ユーザーの顔に同社の製品が加工されるのです。
さらに、このフィルターはZoomなどのビデオ会議、ライブ配信中にも使えます。ビデオ通話のためだけに、化粧するのが面倒くさいという人々のニーズに応えた結果となっています。
事例⑫YouTubeが提供するバーチャルメイク
YouTubeで人気のコンテンツがメイクアップ動画です。YouTubeはユーザーエクスペリエンスを高めるため、アプリを通して試せるバーチャルメイク機能を実装しました。この特徴だけ見ると、化粧品メーカー開発のARアプリと大差ないように思われます。
しかし、YouTubeでは画面分割しながらメイクを試せるのです。つまり、一つの画面でメイクのチュートリアル動画を見ながら、もう一つの画面でバーチャルメイクできるということです。このように類似するAR広告でも、小さなアイデアが大きな差を生み出します。
事例⑬若い世代にジョーダンのすごさを伝えるARフィルター
ナイキのエアジョーダンは世界的に有名です。しかし、マイケル・ジョーダンの現役時代を知らない若い世代は、彼のすごさを実感できていません。そこで、ナイキはARを活用したのです。
2018年のNBAオールスター期間中、ナイキはマイケル・ジョーダンの有名なダンクシュートを再現した、ARフィルターをスナップチャットで発表しました。ユーザーはジョーダンのすごさを目の当たりにしただけではなく、彼が履いていたスニーカーを購入する機会も得たのです。結果、23分でスニーカーは完売するという大成功を収めました。
AR広告の成功事例:地方自治体・イベント編
これまではホログラムでイベント演出を行うのが一般的でしたが、今は代わりにARを使うイベントが多いです。専用ARアプリを制作すれば、参加者の利便性とエクスペリエンスを同時に高められるでしょう。最後に、地方自治体やイベントがAR広告を使った事例を紹介します。
- スコットランドを宣伝するARアプリ
- デジタルアートイベントで活用されたAR
- 世界最大の音楽フェスティバル「コーチェラ」のARショー
事例⑭スコットランドを宣伝するARアプリ
国がAR広告を活用した良い事例は、スコットランドのアプリ「Portal AI」です。ユーザーはアプリを使うことで、スコットランド生活の仮想体験を行えます。アプリには、留学や移住検討などをプロモーションする360種類もの動画が収録されているのです。
事例⑮デジタルアートイベントで活用されたAR
KIKKは2011年よりベルリンで開催されるデジタルアートイベントです。2018年のイベントでは、室内外に20の作品のほか、7つのAR作品を展示したのです。
AR作品を見るには、専用アプリのダウンロードが必須です。アプリにはツアーガイド機能もあり、人々は楽しく便利にイベントを回れるようになりました。
事例⑯世界最大の音楽フェスティバル「コーチェラ」のARショー
世界最大規模だけありコーチェラでは毎年、テクノロジーを活用した圧巻の演出がされます。2018年のエミネムのステージでは、ARのライブ演出が行われたのです。
観客はスマホをステージに向けることで、ARによる特別な演出を楽しめました。今は多くの観客がライブ中でもスマホを使っています。コーチェラやエミネムはその事実に怒りを示すのではなく、逆に利用して観客のエクスペリエンスを高めたのです。
まとめ
広告にARを組み合わせれば、多くの人々の注目を集め、認知度売り上増加につなげることができます。しかし、ただAR広告を制作するだけでは成功しないでしょう。良いAR広告とは、次の3つのポイントを満たしたものです。今回紹介した成功事例も参考にしながら、AR広告のアイデアを考えてみてください。
- 記憶に残る
- SNSでシェアしやすい
- 消費者とブランドや商品をつなげる
本メディア「ARマーケティングラボ」を運営するOnePlanetでは、AR技術を活用したソリューションに専門特化して様々な業界での多数の実績を有しています。
ARやメタバースのビジネス活用を検討していましたら、お気軽にご相談ください。
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