バルセロナで開催されたMobile World Congress(MWC)で、中国の総合家電メーカー「Xiaomi」は重さ126グラムで「網膜レベル」のディスプレイを搭載した新しいARグラスのプロトタイプ「Wireless AR Glass Discovery Edition」を発表しました。
一部auganixから引用し解説していきます。
Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Editionの概要
このARグラスは、分散コンピューティングを利用したXiaomi初のワイヤレスARデバイスで、照明環境に合わせて調整する網膜レベルのアダプティブディスプレイを提供しています。
Xiaomiは、Snapdragon Spaces対応のスマートフォンとの接続を強化することで、洗練されたレベルで革新的なハンドトラッキングを可能にし、大型ディスプレイ向けの包括的なアプリケーションをサポートし、デバイス間の互換性にイノベーションをもたらすと述べています。
このARグラスはわずか126gの重さで、有線接続に頼るのではなく、Xiaomiが開発した高速相互接続バスを採用し、スマートフォンからワイヤレスで高速データ接続を実現しています。
Snapdragon XR2 Gen 1プラットフォーム上に構築され、Xiaomi独自の低遅延通信リンクを採用したこのARグラスは 、Snapdragon Spaces XR Developer Platformをサポートしており、スマートフォン機器とメガネの間の無線遅延はわずか3ms、フルリンク遅延はわずか50msと有線ソリューションと同等の無線接続を提供すると述べています。
さらに、このARグラスはマグネシウムリチウム合金、カーボンファイバー部品、自社開発のシリコン酸素アノード電池を採用し、ユーザーの身体的負担を最小限に抑える軽量設計となっています。Xiaomiによれば、数万件のヘッドトラッキングデータの解析により、重心、脚の間隔、角度、鼻の位置などを考慮し、精密に調整されているとのことです。
スマート デバイスをARで制御
Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Editionは、TikTok や YouTube などの人気アプリだけでなく、さまざまな大画面アプリケーションをサポートしています。さらに、デバイスの AR 機能により、ユーザーは使い慣れたアプリを表示スペースのどこにでも配置し、空間ジェスチャーを介して画面サイズを調整できます。
さらに、スマート ホーム ソリューションのプロバイダーとして、Xiaomiは ARを統合しユーザーにユニークな体験を提供しています。たとえば、Xiaomi Wireless AR Glass を使用すると、ユーザーは一般的なテレビのスクリーンキャストから画面を「つかみ」、ARグラスで引き続き視聴できます。
さらにXiaomi はスマート デバイスの一般的な操作を抽出し、ユーザーが AR シーンを通じてデバイスを操作できるようにしました。たとえば、Xiaomi によると、ユーザーは電灯を見ている時に空間ジェスチャーを使用して仮想ボタンをクリックし、その電灯をオンまたはオフにすることができます。同社はまた、空間オーディオ体験を統合し、仮想スピーカーを実際の環境とリンクできるようにしました。
※動画1:13の部分
Snapdragon Spacesとは
Snapdragon Spacesは米クアルコム・テクノロジーズ(Qualcomm Technologies)が提供しているARグラスの開発キットで、Lenovo、Motorola、OPPO、Xiaomiが開発パートナーとなっています。
Snapdragon Spacesでは以下機能が標準でビルドされており、スマホとのシームレスな連携も可能になります。
位置追跡
環境をマッピングし、ARグラスの位置、姿勢、向きを6自由度で正確かつ高精度に推定します。
平面検出
開発者がXRコンテンツを水平および垂直な表面にアンカーすることを可能にし、XR体験を本物らしく、シームレスに感じさせます。
ローカルアンカー
ローカルアンカーはARグラスが追跡できる地図上の3D空間にXRコンテンツを配置することができます。現実世界に結びついたコンテンツを提供ができます。
画像認識とトラッキング
印刷物や2D画像を単一または複数認識、トラッキングできます。
詳細情報は公式にも記載されているので併せてご覧ください。
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