Apple Vision ProやiPhone 15 Proなどで撮影した空間ビデオやステレオスコピックのビデオをストリーミング再生する方法について説明します。
目次
アップルのARグラス 「Apple Vision Pro (アップル ビジョンプロ)」何ができる?
そもそもアップルグラスというARグラスの開発を噂されていた「Apple Vision Pro は何ができる?」という方には、以下の記事で概要について説明しています。
空間ビデオについて
Apple Vision Pro の空間ビデオについて、以下の記事で説明してます。
SpatialGenについて
SpatialGenは、動画のストリーミング機能を提供しているサービスです。特に空間ビデオに注力しています。
主に以下の機能が備わってます。
空間ビデオと3Dビデオのサポート
2Dおよび3Dビデオの両方をサポートしています。ステレオスコピックのビデオをMV-HEVC 空間ビデオ形式にエンコードするためのカスタムツールも提供しています。
エンコーディングとパッケージング
HLSビデオストリームの作成がスムーズに行えます。エンコーディングとパッケージングは自動で処理され、追加の設定は不要です。
8Kおよび4Kビデオのサポート
8Kや4Kの高解像度ビデオをスムーズに処理できます。プラットフォームは高品質なビデオにも対応しており、特別な制限はありません。
ストリーミングの変換
ビデオを新しいフォーマットに簡単に変換したり、変換機能付きのストリームを作成したりできます。
空間ビデオのストリーミング準備
ビデオファイルの用意
ストリーミングする空間ビデオ(MV-HEVC)ファイルまたは、ステレオスコピックのビデオファイルが必要です。形式はMOVまたはMP4であれば問題ありません。
アカウントの登録
空間ビデオのストリーミングは、Hobbiyistプラン(0ドル)もサポートしています。現時点でアカウントが未登録の場合、Hobbiyistプラン(0ドル)でアカウントを登録してください。
空間ビデオのストリーミングの設定
ビデオファイルのアップロード
SpatialGenのサイトにアクセスしてダッシュボードに移動します。
ダッシュボードの左上にあるダッシュボードボタンをクリックします。
タイトルの入力、3D Videoの選択。Video Link にはストリーミング再生したいビデオファイルを選択します。
File Formatは、Apple Vision Pro や iPhone 15 Proなどで撮影した空間ビデオ(MV-HEVC)であれば、Spatialを選択します。
ステレオスコピックのビデオの場合、Stereoscopicを選択します。(左右に分かれたステレオスコピックであれば、Left/Right、上下に分かれたステレオスコピックであれば、Top/Bottomを選択します。)PerspectiveはRegularのままで問題ありません。(180°動画または 360°動画の場合は、該当するものを選択してください。)
全て入力できればUploadボタンをクリックすると、ダッシュボードボタンをクリックして遷移した画面に戻り、アップロードした動画が一覧に表示されます。
空間ビデオのストリーミング作成
先ほどアップロードしたビデオをクリックすると、ConvertまたはStreamボタンを表示されます。ここでStreamボタンをクリックします。
ストリーミング作成画面に遷移します。Stream FormatはSpatial(MV-HEVC)を選択します。
Bitrate Ladderの変更は任意です。
入力が完了したタイミングでCreateボタンをクリックすると、Jobs画面に遷移します。
ストリーミングの生成に少し時間がかかります。生成処理の状態は右上で確認できます。
生成が完了するとストリーミングのURLが発行されます。
空間ビデオのストリーミングの視聴方法
空間ビデオのストリーミングを視聴する方法は、Apple Vision Pro に提供しているSpatialGen Spatial Streamingというアプリまたは、Safariで視聴することができます。
SpatialGen Spatial Streaming による視聴方法
アプリを起動してStreamボタンをタップします。
Streamの設定画面に遷移します。下の赤枠はテキスト入力欄です。ここに発行されたストリーミングのURLを入力します。
Regular、180°、 360°はアップロードした形式に従って選択してください。
Streamボタンをタップします。
アップロードして生成された空間ビデオがストリーミング再生されます。
Safari による視聴方法
Safariを起動してURLに発行されたストリーミングのURLを入力してEnterをタップ。
アップロードして生成された空間ビデオがストリーミング再生されます。
まとめ
今回は、Apple Vision ProやiPhone 15 Proで撮影した空間ビデオやステレオスコピックビデオを空間ビデオとしてストリーミング再生する方法について説明しました。Apple Vision Proの写真アプリでの視聴と比較すると、以下の点で違いがあるように感じました。
- Immersiveによる視聴ができない。
- SpatialGen Spatial Streamingの方が立体感が増す。
写真アプリで空間ビデオを視聴する際、Immersive機能を使うことでウィンドウ枠がなくなり、原寸表示で動画が再生されますが、SpatialGen Spatial Streamingではこの機能を利用できません。また、SpatialGen Spatial Streamingで空間ビデオを再生すると、Apple Vision Proの写真アプリよりも遠近感が強調され、少し不自然に感じることがあるかもしれません。最近リリースされた機能でもあるため、今後の対応で改善されることが期待されます。
空間ビデオは、新しい技術であり、今後の進化が楽しみです。今回の記事を参考に、最適な視聴体験を選んでいただければと思います。今後も最新情報を追いかけていきます。
iPhone 15 Pro/15 Pro Max、Apple Vision Pro なしで空間ビデオを視聴する方法については、以下の記事に掲載しています。
https://ar-marketing.jp/spatial-video-your-fingertips/
AR に関するお問い合わせ
本メディア「ARマーケティングラボ」を運営する株式会社OnePlanetでは、ARに特化したスタートアップとしてARグラスを活用したアプリケーション開発について豊富な実績を有しています。
国内でデバイスが発売される前の2024年2月時点で、日本初となるApple Vision Proを使ったイベントをウォルト・ディズニー・ジャパン様と渋谷のPARCOで手がけており、他では体験できない感動レベルの空間体験が話題を集めました。
プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000049853.html
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