この記事では、Appleが取得した最新の特許から、私たちの身近にある「地図アプリ」の未来を考察していきます。
地図アプリは次のフェーズへ
地図アプリにAR技術を導入してより良い体験を作るアプローチはこれまで多くのプレイヤーが試みてきました。
そして、2020年6月時点では、Google、Apple、または他のテックジャイアントがすでに展開し社会に普及している地図アプリにAR機能が搭載されるシナリオが有望視されています。
そして2020年5月、Appleはこの地図に関連する特許を取得しました。
画像引用元:United States Patent and Trademark Office
“ディスプレイ地図にインタラクション性をもたらすためのARインターフェイス”(Augmented reality interface for interacting with displayed maps,)というタイトルのこの特許は、Apple MapsなどのサービスにARを導入するための複雑なアプローチについて説明しています。
どのような体験になるのか
技術としての難しさの一方で、そのアイデアはとてもシンプルです。
Appleが提供しようとしている体験は、iPhoneユーザーがApple Mapに実装されるAR機能とともに周囲にカメラを向けさえすれば、あとは特定の興味のあるポイントに関する情報やナビゲーションが表示/取得できるというものです。
こちらはARを活用してストア内のナビゲーションを表示するプロダクトですが、屋外でもこうしたことができるようになるイメージでしょう。
We've been working on this for a long time. Introducing AR wayfinding, by Dent Reality. pic.twitter.com/XHZ2ipvZDO
— Andrew Hart (@AndrewProjDent) April 11, 2019
技術的には、iPhoneカメラの持つAR機能を活用し、Apple Mapsがユーザーの周りの建物や道路などすべての情報をスキャンし、それらの場所を特定して必要な情報をより簡単な方法で提供するというものです。
この特許は、Apple Mapsの非常に重要なアップデートを実現することに貢献するでしょう。
たとえば、このAR機能が実装されたApple Mapsを使用すれば、ARゲームの中のバーチャルオブジェクトを操作するのと同じくらい簡単に、バーチャルレンダリングのみを使用して誰かの特定の居場所を探索できるようになるかもしれません。
画像引用元:Sebastian Hietsch
もちろん、今のところすべてはまだ特許の段階にあるため、このようなことが一晩中起きるわけではありません。
ただ、Appleの地図サービスの今後の展開には注目すべきでしょう。
まとめ
地図アプリは、社会に広く普及しています。
その地図アプリにARが実装されると、現実世界のリアルな視覚情報にナビゲーションを表示するなど、これまで以上に便利な世の中になるでしょう。
リアルな世界にバーチャルな視覚情報を融合させられるようになる未来は、今回の特許にもわかるように時間の問題でやってきます。
そして、現実世界にバーチャルな情報を表示させる地図アプリには、確実に「バーチャルな広告情報」が乗ってくることでしょう。
屋外の看板に広告を出すよりも、ユーザー一人ひとりに個別化され、コストも最適化されたAR広告が普及するはずです。
私たちOnePlanetは、ARを活用することで屋内外のリアル空間にバーチャル情報を表示させることで新しい体験を作るチャレンジをこれまでにも多くしてきました。
国内でまだ事例の少ない企業やブランドのARマーケティングの手伝いを、数多く手がけています。
もしご興味があるブランドや企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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