ポケモンGOのナイアンティック、参加型演劇のPunchdrunkと提携

2020年6月30日、ポケモンGOやIngressの開発運営元Niantic(ナイアンティック)は、英国の制作会社 Punchdrunk とのパートナーシップ締結を発表しました。

この記事では、世界のARテクノロジーにおけるリーダーの1社であるNianticの新たな取り組みについて紹介していきます。

 

この記事に書かれていること
  • Nianticは体験型演劇やイマーシブ(没入型)演劇と呼ばれる作品を手掛ける制作会社との提携
  • Nianticは様々なアプローチでリアルな世界での体験をARゲームにしていくことを模索しており、今回の提携はその一環
  • より高度なARゲーム体験へとテクノロジーで昇華していく展開に期待される

Punchdrunkとは

Punchdrunkは、舞台「Sleep No More」で知られる英国の劇団および制作会社です。同社は体験型演劇やイマーシブ(没入型)演劇と呼ばれる作品を手掛けてきました。

代表的な作品としては、ひとつのビル全体を舞台に、観客が作品の一部となって自由に歩き回り物語を目撃するスタイルの体験型演劇などを提供してきました。

物語世界に入り込むように体験させる手法を活かして、VR作品やインタラクティブな映像作品も手掛けています。

 

NianticはポケモンGO以外にも位置情報を活用したARゲーム開発を狙っている

ナイアンティックは現在、「ポケモンGO」「Ingress」「ハリー・ポッター:魔法同盟の3つゲーム」を運営していますが、3作品は共通する基盤技術「Niantic Real World Platform(ナイアンティック リアルワールド プラットフォーム)」の上で開発されています。

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紹介した3つのゲームのベースとなっているのは「位置情報を活用したARゲーム」ということであり、これらの共通した技術基盤となっているプラットフォームがNiantic Real World Platformというわけです。

そしてNianticはこのプラットフォーム上で、新作ゲーム10作品以上を開発中です。

 

NianticがPunchdrunkと提携した狙いとは

NianticのARゲームには、最初のIngressの設定の時点からもともと主人公として物語を体験する要素がありました。

ハリー・ポッター:魔法同盟にも、プレーヤーはプレーヤー自身であると同時に自分自身も魔法使いであり、現実社会に溶け込みつつ、魔法界の存在がマグル(一般人)に露見しないよう暗躍するような設定になっています。

ポケモンGOのナイアンティック、参加型演劇のPunchdrunkと提携

Image Credit:punchdrunk

Nianticは多面的にARゲームを開発するために複数のプロジェクトを進行させているとされ、Punchdrunk とのパートナーシップについては「21世紀の消費者に向けてストーリーテリングを再発明し、インタラクティブ・エンタテインメントをさらに拡大するプロジェクト」とされています。

現在のナイアンティックのゲームは、現実世界が舞台とはいいつつスマホ上の平面マップを見て遊んだり、カメラ画像を背景にポケモンを表示するような内容です。

しかし技術としては、現実世界を精細な3Dモデルとして取り込む技術の 6D.ai を買収するなど、さらに高度なAR時代に向けて積極的な研究開発を進めています。

Punchdrunk の体験型演劇は現実のロケーションで現実の役者が演じるものですが、いずれは体験型演劇の手法とナイアンティックのAR技術が、あるいはARメガネなど将来の技術が融合することで、さらにリアルな体験型ゲームとなり、誰もが新しいARゲームとして遊べるようになるかもしれません。

 

まとめ

今回はNianticのARゲームについての新しい情報を紹介させていただきました。

本メディア「ARマーケティングラボ」を運営するOnePlanetでは、ARに関する新しいユーザー体験の開発、ARを活用したキャンペーン拡散やブランディングなどを提供しています。

ARのビジネス活用を検討していましたら、お気軽にご相談ください。

 

参考記事:(英語)