ARマーケティングことはじめ|ARを活用したマーケティングについて分かり易い事例と共に徹底解説

マーケティング手法のひとつとして注目されるARマーケティング。

この記事では、これから企業やブランドでのAR活用について初めて学んでいく方を対象に、具体的、かつ分かり易い事例と共にAR活用の全体像を記載します。

どのような分野に活用されているのか、技術の種類や使われるツール、ARをマーケティングに活用するメリットなどをご紹介しますので、ARを活用したマーケティング・プロモーションについて学ぶはじめの一歩としてご覧ください。

そもそもARとは

ゴーグルをはめるVRの方がイメージが湧きやすいと思うのですが、VRは「Virtual Reality」の略で、VRのゴーグルがスマホに置き換わった版がARと考えるとわかりやすいかもしれません。ARとは「Augmented Reality」の略で、一般的に「拡張現実」と訳されます。

ゴーグルの中のバーチャルワールドではなく、実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、目の前にある世界を“仮想的に拡張する”というものを「AR」と総称します。

【2020トレンド予測】Instagramを活用する企業が導入すべき”ARフィルター”とは

VRとの違い

ARと似た言葉としてVRというものがあります。VRとはVirtual Realityの略であり、VRゴーグルを装着した向こう側の世界が100%バーチャルな世界になる体験を指し、まるで自分がデジタル世界に入り込んだような感覚になります。VRも3Dなどのデジタル表現を駆使したものですが、現実世界にバーチャルな視覚情報を重ね合わせるARとは異なる体験といえるでしょう。

AR市場の成長

ARが企業に注目されている要因として、そもそものAR市場の成長率と、AR×マーケティングの相性の良さが挙げられます。以下では、市場成長と相性が良いとされる理由についてを解説していきます。

総務省の「平成30年版 情報通信白書のポイント」によると、AR関連サービスの市場規模は、2020年には30億7,000万ドルと、2016年の約10倍以上も拡大すると予測されています。2021年現在、ARはおもに、企業のプロモーションやマーケティングなどの領域で活用されています。

※参考:平成30年版 情報通信白書のポイント|総務省

この背景には、ARに対応したデバイスの普及も大きく影響しています。

例えばiPhoneであれば、代表的なAR開発ライブラリである「AR Kit」対応のスマートフォンはA9チップが搭載されたiPhone SE(2016/03/24発売)以降のモデルでiOS11以上であれば使用することができます。

大手携帯電話会社では2年間利用することを前提とした契約が多いですが、実態としてはスマホ買い替えまでの平均年数は3~4年と言われますので、2021年4月現在、5年前に発売されたiPhone SEよりさらに古い端末を使っていた人の多くはすでに機種変更を迎えていると考えられるでしょう。

つまり、代表的なARの機能を体験できるデバイスが国民の大部分に普及したというマクロ環境を理解することで、スマホによるARの利用者が急増していると説明ができます。

ARマーケティングが活用される分野

ARとマーケティングは相性のよい組み合わせです。

ARは企業の情報を消費者に伝えるための手段としてだけでなく、消費者に対して特別な体験を与えることができるため、特別な体験は企業のイメージアップや信頼性などにもつなげられるため、マーケティングにARを導入するのは効果的でしょう。

ここからは、なぜARとマーケティングは相性がよいといわれているのかを具体的な事例とともに解説していきます。

①広告(ブランディング)

具体的なAR×マーケティングならではの魅力として、ARを活用して「ブランドのこだわりやストーリーを伝える」というこれまでの広告を置き換える役割に期待が集まっています。

企業やブランドの沿革やこだわりなどの抽象的な情報をARで視覚化させて、わかりやすく消費者に伝えるという点はAR広告ならではといえるでしょう。

ARを活用し、消費者の目の前に存在するような映像をうつしだせれば、企業やブランドをより身近に感じてもらえるようになるでしょう。たとえば、ドミノ・ピザでは、「ワールド10AR」というARゲームを新商品のピザのプロモーションとして活用し、ユーザーに楽しい経験を提供しています。さらにARとインフルエンサーを組み合わせた展開をすることで、大きな話題を集めました。

詳しくはAR開発をした株式会社OnePlanetとドミノ・ピザ ジャパン社のこちらのインタビュー記事に記載があります。

②広告(IPやキャラクターの活用・愛着を生むコミュニケーション)

3つ目は、オリジナルキャラクターなどの活用により、ユーザーとの双方向のコミュニケーションを実現できるためです。ARであれば、3Dでキャラクターを現実世界に出現させられるため、ユーザーにより愛着を感じてもらえます。

三重県四日市市では、自治体のマスコットキャラクターがスマートフォン画面のタップで反応を楽しめるAR体験を提供しています。

キャラクターやIPを持った企業やブランドが、ユーザーとの距離を縮める手段として物理世界に3Dで制作したキャラクターを表示するようなARの活用方法はこれからますます普及していくことでしょう。

③小売(試着)

ファッションアイテムや家具などの試着・試し置きを体験してもらうためです。3Dによって、自宅に家具を出現させる、洋服の試着イメージを確認できるなどの体験を与えることによって、購買率の向上や購入後の返品率の低下も期待できるでしょう。

メガネの試着AR

以下のメガネARを使ったツイートがとてもわかりやすい試着ARの事例です。

現実には試着をしていないのですが、スマホのカメラ越しのバーチャルな空間にリアルなメガネを再現した3Dコンテンツを表示させ、試着をしているかのような体験を提供します。

人々は「これがARだ!」などと意識することはなく「便益があるから使う」というシンプルな需要と供給の合致によりARの社会普及が進んでいるわかりやすい事例です。

エプロンの試着AR

以下の動画は、株式会社ニトリが運営する生活雑貨ブランド「デコホーム」の提供するエプロンの試着ARです。

好みのデザインのエプロンを自由に試着体験できるAR体験を公式Instagramアカウントで提供しています。

④小売(試し置き)

試着に次に紹介するARのわかりやすい機能は「お試し利用」です。試着とほぼ同じですが、顔や体を認識して2D/3Dを表示させるタイプの試着とは異なり、ユーザーの目の前にある床やテーブルなど「平面」を検出して3Dオブジェクトを表示させるというARが「試し置き」と呼ばれるARです。

ECサイトや小売ビジネスのネット販売などの分野では、コロナ禍で実店舗での買い物ができない消費者の囲い込み施策として、試し置きARを活用した購買促進・返品率低減の需要が高まっています。

こちらのツイートで紹介されているARは、旅行用の大きめなバッグを平面に試し置きするARの様子です。ECサイトを簡単に立ち上げられる「Shopify」が提供しているAR機能です。

ECプラットフォームを提供する米Shopifyは2018年に自宅にいながらARでお試し利用の体験を提供し、そのままECサイトで購入をするという、店舗なしで完結するシームレスなお買い物モデルをいち早く導入しています。

Shopifyによると、3D/ARを含む商品は94%高いCVRを示したというデータも示しており、いかにARが小売に影響をもたらすかを理解することができます。

参考:【3D/ARを含む商品は94%高いCVR】3D/ARを含むECサイトは効果が上がるのか?海外のレポートと国内の先行事例から考察

 

⑤教育・コンテンツ

教育分野でも、ARが活用されています。教育現場へのARの活用が進んでいる海外の事例を見てみると、カメラをかざすと立体的な人体模型になるTシャツを提供しているイギリスのCuriscope社が提供する「AR人体模型」の事例があります。

子どもたちはまるで本当に人体を覗き込んでいるかのような感覚に陥るため、学校の理科室にある人体の標本以上に人間の体の内部構造について学ぶことができるでしょう。

使い方はスマホに専用アプリをダウンロードして、骨のイラストがプリントされた専用のTシャツを着るだけです。

スマホをクラスメイトにかざして使うこともできれば、スマホのインカメラを利用して自分の体内も見ることもできます。

映し出されるのは静止画像ではなく、心臓が脈打ったり、血液が流れるリアルな様子が体の部位にぴったりのアニメーションで映し出されます。

教育分野でのAR利用の一例ですが、従来の平面静止画による教育とは一線を画すことがよくわかるのではないでしょうか。

ARマーケティング提供の選択肢

では、ARを活用した試着体験の提供や、店舗・イベント空間の体験拡張を具体的に行うには、どのような選択肢があるのでしょうか?

ARの導入には、①SNS内のAR機能、②WEB AR、③オリジナルARアプリの開発、④既存ARアプリの導入などの手法があります。

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これらの手法は全てメリット・デメリットがあります。以下にそれぞれの特徴を事例と共に記載していきます。

①SNS内のAR機能

どのようなマーケティング課題、どのようなニーズがあり、どの手法が最適か?という問いを間違えると、企業の抱える課題解決は達成できず「ただARを導入した」という結果になってしまいます。

例えば自社の認知を高めたいブランドの場合、アプリのダウンロードを必要とせず、国内5,900万人・世界33.7億人のユーザーにアプローチできるInstagramとFacebookのAR機能からスタートさせることをオススメしています。

InstagramとFacebookのARは、それ以外の手法に比べるとコストも抑えながらのAR導入ができる利点もあります。

こちらはTBSテレビの人気ドラマ「逃げ恥」の公式Instagramアカウントに導入されたARの事例です。メインキャストの二人と一緒に恋ダンスを踊れるARが話題を集めました。

特にSNSでマーケティングを行う企業やブランドであれば自社アカウントでのAR提供は非常に重要なトレンドになるでしょう。以下の記事もSNSマーケティングでのAR活用を知る上で参考になるため、合わせて読んでみてください。

参考:【2021最新版】Instagramを活用する企業が導入すべき”ARフィルター”について徹底解説

②Web AR

ブラウザでARコンテンツを楽しむことができる「Web AR」なら、アプリのダウンロードが不要で、ユーザーはサイトにアクセスするだけですぐにコンテンツを利用することが可能です。

InstagramのARに比べるとコストが多少高くなることもありますが、専用アプリのようなダウンロードのハードルがなく、かつInstagramのARのようにSNS側のルールや制約の中での開発が必要ないという自由度の高さも魅力です。

自社のECサイトとのシームレスなつなぎ込みもしやすいため、SNSのAR機能とは違った魅力から今後普及が進んでいくことでしょう。より詳しくは以下の記事に紹介があります。

参考:WebARとは?国内外の最新事例12選と共に、WebARの概要やメリット・作り方まで詳しく解説

③オリジナルARアプリの開発

専用のアプリを開発して、自社のオリジナルコンテンツを提供する方法です。ユーザーがアプリをダウンロードしなければならないというハードルがある一方で、よりリッチなコンテンツの提供が可能になります。より多くの機能を盛り込めるので、リッチなアプリケーションを開発したいと考えている場合には適しています。

たとえば、子どもが歯みがき習慣を身につけるためのアプリ「ポケモンスマイル」は、専用アプリを使ったARマーケティングの一例です。

このアプリでは、アプリ画面に顔を映しながら歯みがきを行うことで、画面上にポケモンが現れるしくみ。歯みがきが完了するとポケモンを捕まえることができます。ARを活用することで、楽しく習慣的な歯磨きを促進しながら、自社商品のブランディング・プロモーションにも一役買うことができます。

④既存ARアプリの利用

こちらも専用のアプリを使ってコンテンツを提供する方法です。自社で0からアプリを開発するケースと比べると簡単に導入することができる点がメリットです。

デメリットとしては、ユーザーがアプリをダウンロードしなければならないというハードルがある点と、リッチなコンテンツの提供ができない点にあります。自社専用のアプリケーションを開発する方がどうしてもより多くの機能を盛り込めるので、リッチなアプリケーションを開発したいと考えている場合には適していません。簡単なARを導入したいという手軽さを求める場合には適するでしょう。

⑤ARグラス

メガネ型のデバイスを使ってARコンテンツを楽しむことも可能です。

まだ製品の数は多くはありませんが、ARグラスにはマイクロソフトの「Hololens 2」や、米MagicLeap社の「Magic Leap 1」、中国のスタートアップ企業による「Nreal Light」などがあります。

以下は、株式会社OnePlanetが2021年3月にリリースをした「Magic Leap 1」で体験するアプリケーション「ML Music Live」です。こちらは音に合わせてユーザーのいる空間が変化していくという次世代の体験ができるアプリケーションです。

例えばブランドの新作発表のようなファッションイベントで音に合わせて空間を変化させるような体験を提供できれば、従来のDJやVJが提供してきた音と空間の体験とはまた異次元の空間音響体験を消費者へと提供することができます。

こういった未来のデバイスを商業施設や店舗に設置することで、最先端の消費者マーケティングを提供するような企業・ブランドが海外では先行して登場しており、これから国内でも盛り上がってくることでしょう。

ARの普及は店舗マーケティングも変化させている

AR対応デバイスと、WEB AR/InstgramのAR機能など、ハードとソフトの普及によって、企業やブランドは様々なARをユーザーへと提供できる土台が整ってきています。

ここで重要になるのは、ECサイトの普及に加えて、「試着AR」や「試し置きAR」によって消費者は店舗へ行かずとも自宅で完結することが増えている=「自宅の店舗化」という文脈を理解することです。

それにより、店舗の意義は「物を売る場所」から「ブランドの世界を体験してもらう場所」へと変化してきています。先行する国内外の事例を見ていきましょう。

店舗空間の変化①NIKE

2016年、NewYorkのナイキ店舗では、売り場面積を大きく潰してバスケットコートにする事例が話題になりました。

出典:デジマイズム

なぜナイキは店舗における売り場面積をエンターテインメントスペースへと変化させたのか?

それは、シューズの試着体験をARアプリで提供し、商品はECサイトで簡単に購入できるため、店舗を販売のためのスペースとして利用する意味合いが減ったからです。

これからの時代、ARの社会普及に伴ってナイキの事例のように店舗の意味は変化します。

店舗は売り場ではなく”商品やブランドの世界観を楽しむスペース”として再定義されていくということは間違いないでしょう。

「試着」「お試し利用」といった機能をARで提供することで、店舗が担ってきた役割を自宅でも再現できるようにすることが重要になります。製品の使い方をわかりやすく表示する「チュートリアル機能」なども、その代表例でしょう。

こちらの動画ように商品の楽しさを購入前に体験してもらうARは、店舗だけでなく自宅でもできるようになり、その結果として店舗の意味が変わって行くことになります。

これはコンシューマー向けに商品やビジネスを提供する企業であれば全てのビジネスで求められるテーマになってくると考えられます。

店舗空間の変化②サムスン

こちらも前編で述べたように自宅で試着から買い物までできるようになった背景から、NewYorkのナイキ店舗では売り場をバスケットコートに変える取り組みをしており、そのような事例は国内でも増えています。

例えば、原宿のサムスン・ギャラクシーを販売する店舗施設は、なんとギャラクシーを活用したアミューズメントパークのようになっています。実際に体験すると「これが無料?!」と驚くようなクオリティのエンターテイメントを楽しむことができ、店舗のエンタメ化を実感することができます。

店舗空間の変化③DIESEL

また、アパレルブランドDIESELの渋谷にある店舗は、店舗内の一部スペースがアートギャラリーとなっており、ブランドの世界観を感じられる作品を楽しむことができます。

これら二つの事例は店舗の役割が売り場からエンタメへと変化していくという大きな流れの理解を助けてくれます。

店舗空間の変化④Apple Store

さらにアップルでは「店舗体験をARで拡張する」という取り組みをアップルストア導入しています。

ARは「店舗の施工・内装工事をしないで空間体験を拡張する」ということを実現できるため、圧倒的にコストを抑えた店舗体験のエンタメ化ができます。これにより大きな予算を投資せずとも店舗体験の拡張ができる日がやってきています。

店舗空間の変化⑤スターバックス

スターバックスでは2020年2月15日〜3月12日までの期間中、店舗に桜が咲く素敵なAR体験を提供されていました。

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お花見シーズン手前の2月に、一足早く店舗でお花見体験ができるARを提供しました。寒い冬の店内で春を感じさせる粋な演出です。

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リアル空間でビジネスをする事業者のテクノロジー導入にあたっては、スタバのARは大変参考になります。

以下の記事でもより詳しく解説されているため、興味がある方はご覧ください。

参考:スタバの桜ARやった?StarbucksのARを使ったリアル店舗マーケティングについての考察レポート

店舗空間の変化⑥クラフトビール専門店

株式会社OnePlanetでは、飲食店の店舗体験をARで拡張するプロジェクトを進めており、店舗の改装コストを考えると遥かに価格を抑えた空間体験の拡張を実現しています。

以下の事例では、クラフトビール専門店の店内だけでARアートが出現するような演出を仕掛けた事例です。

このように店舗空間をARにより簡単にデジタル化して、内装の改装にコストをかけるよりも安価にこれまでになかったユーザー体験を提供しながら、さらにデータのトラッキングまでできるような世界を構築していくことを可能にしています。

ARの種類

ひとくちにARといっても、それを表示させるための仕組みにはいくつかの種類があります。

それぞれの特徴と違いについて理解をすることで自社でARを導入する際の企画の参考にすることができるでしょう。

ARを現実世界に出現させる条件の違いによって、主に「画像認識型」や「空間認識型」「GPS型」などに分類できるので、以下にご紹介します。

画像認識型(マーカー型)

画像認識型とは、動き出すトリガーとなる画像やバーコードを「ARマーカー」として設定し、マーカーに向けてカメラをかざして認識させることで、プログラムされた情報を表示させるARのことです。

以下の動画のように、静止画の画像で表現されたTシャツの柄がきっかけ(マーカー)となって立体的なオブジェクトが表示されるなど、印象的な体験を提供することができます。

3Dアニメーションの表示だけでなく、静止画が動画になったり、静止画を認識して音声を流したりすることも可能です。

ただし、画像の特徴点が不十分(シンプルすぎる)だと体験が起動しないなどの問題が生じたり、あるいはARの出現までに時間がかかる傾向にあるなど注意点もあります。

そのため、自由度の高い画像データを活用した画像認識AR(マーカー型)を開発する場合には一般向けにリリースする前に入念なテストをすることをお勧めしています。

空間認識型(マーカーレス型)

空間認識型とは、手元のスマートフォンで現在撮影している現実空間の机や壁などを認識して、その地形に合うように情報を表示するARです。

特別なマーカーなどを必要とせずに目の前の空間情報を認識して立体的な表現ができるため、ユーザーがどこにいてもすぐに体験できる手軽なコンテンツに向いている他、家具などのお試しに最適です。家具最大手のIKEAでは、いち早く空間認識を活用した家具の試し置きARを提供しています。

デメリットとしては、白い背景や単色の表面など認識しずらいケースがあることです。そのため、空間認識のARにおいても一般向けにリリースする前に入念なテストが重要です。

空間認識型(LiDAR型)

なかでも、「LiDAR(ライダー)」は、空間認識において注目を集めている技術の1つです。

LiDARには、センサーを使用して対象物との距離や空間上の配置場所、形状などを正確に把握できるという特徴があります。これまでのカメラの性能では把握できなかったほど詳細に空間を認識できるため、例えばTiktokでは以下のように人の肩やソファに紙吹雪が乗っかるような演出をLiDARを活用したARで展開して話題を集めました。

LiDARのメリットとしては、空間にどのようなものがあるのかを把握するためにこれまで必要だった「十分な明るさ」さえも必要とせずに空間を把握できるようなメリットもあります。iPhone12proではLiDAR技術が搭載されており、これからiPhoneやiPad端末を中心にLiDARを活用したさまざまなアプリケーションが登場してくるでしょう。

ロケーションベース(GPS型)

ロケーションベース型とは、その場所ならではの場所に紐づくAR体験を提供する方法です。GPSにより提供された位置情報を活用してARを出現させる方法が主なアプローチになります。実店舗を訪れた人を対象とした店舗限定のAR体験などでよく活用されています。そのほかでは、観光名所などの出現エリアを絞り込んでARを出現させる観光目的のコンテンツや、道案内アプリなどにも使われやすいです。

Googleマップではすでに高精度なARを活用したナビゲーション機能も搭載されており、未来を感じさせます。

ロケーションベース(VPS型)

これまではGPSにより提供された位置情報を活用してARを出現させる方法がメインでしたが、さらに「VPS」と呼ばれる画像から位置を特定する技術にも近年注目が集まっています。以下は株式会社OnePlanetによる「住宅街にくじらが出現し、建物につっこんでいく」というAR体験のサンプル動画です。高度な技術を取扱いできる専門業者と連携することで、こちらの動画のように、これまで体験したこともないような高度なロケーションベースのAR体験を提供できるようになってきています。

ARマーケティングについてのまとめ

あらゆるブランドの生存競争において、ARの導入・活用は今後の競争力の源泉となります。

その一方で、「とりあえずARを導入してみた」という結果になってしまわないためにも、AR導入の目的次第で複数の視点からの設計が必要です。

目的により異なるAR提供の選択肢

①SNS内のARカメラ機能
②WEB AR
③オリジナルARアプリの開発
④既存ARアプリの導入
⑤ARグラス

上記のようにAR導入には様々な手法があり、コストや効果、解決すべき課題など複数の視点から自社にあったARを選定・導入する必要があるため、専門性の高い外部のパートナーと共に最適なARを選定していくことで効果が発揮しやすくなります。

「単にARを導入してみた」というだけで効果が分からないまま終わってしまうケースが多いため、企業のマーケティング活動全体から落とし込んだ効果的なAR活用を行うことが重要になります。

株式会社OnePlanetでは、AR企画から開発、利用・拡散、分析、レポーティングまでをワンストップで提供しています。先行する海外のARマーケティング事例の収集・発信を行い、成果を生む方法を常に研究し続けています。ARに特化した技術に磨きをかけているため、高度なプログラムを要するAR制作も制作することが可能です。

ARを使った広告やプロモーションにご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。