【2020】ARマーカーとは?仕組み・作成方法・使い方・QRコードとの違い

新しい視覚技術として、大いに注目を集めているのが拡張現実、通称AR(Augmented Reality)です。

昨今、大人気スマホゲーム「ポケモンGO」などにも採用されたということから、日本国内でもその知名度を高めつつあります。

同時に、ARはビジネス運用においても非常に身近な技術となっており、シンプルなAR技術であれば簡単にPCで作成することもできます。

今回は、ARの運用に際して混同されやすいQRコードとの違いに注目しながら、ARの強みや運用事例について紹介していきます。

ARマーカーとは

AR技術

ARの運用方法はさまざまですが、その中でもポピュラーなのがマーカー型のARです。

ARマーカーはどのように使用し、どんなメリットを備えているのでしょうか?

ARマーカーの使い方

ARマーカーは、QRコードのような特定の視覚情報に対して動作するように設計されている技術です。

ARカメラなどを通じてARマーカーが設置された部分を捉えることで、3Dの立体的なポップアップなどが浮かび上がるよう設計されています。

平面的な情報から突然立体物が浮かび上がってくる体験は、ARを体験したことのない人にとっては衝撃的で、印象に残るイベントとなるでしょう。

マーカー型ARはこのような3Dグラフィックをポップアップさせるだけでなく、モニターをARカメラを通じて表示させ映像を再生することもできます。

まるで小さなドライブインシアターのような体験を提供できるため、ただYouTubeなどを通じて動画を再生するよりも、インパクトのあるコンテンツとなるでしょう。

 

あるいは、ARマーカーを通じて音声を再生することも可能です。

ARマーカーを伴う地図をARカメラで読み込むことで、行きたい場所への道案内を3Dで表示させつつ、音声でのナビゲーションも提供するといった使い方もできるでしょう。

複数あるARの種類

ここで、マーカー型AR以外のAR技術についても触れておきましょう。

マーカー型AR以外で現在一般的に使用されているのは、次の3種類です。

ARの種類
  • マーカーレス型
  • GPS型(ロケーションベース型)
  • 空間認識型

マーカーレス型

マーカーレス型は、基本的な機能はマーカー型と同様ですが、ARマーカーを使用しないことが特徴です。

ARマーカーはQRコードのように不規則なモノクロの模様となっているため、それ単体では情報として意味をなしません。

マーカーレスARは、マーカー型ARにはない豊かな情報量を提供できることが魅力です。

例えば、犬の画像を読み込むとその犬が3Dになって現れたり、女性の写真を読み込むことでその人の声が再生されるなど、非常に豊かな表現が可能になります。

平面の情報+αで、一度に多くの情報を提供できるようになるのが、マーカーレスARの魅力なのです。

GPS型(ロケーションベース型)

GPS型ARは、ロケーションベース型とも呼ばれるAR技術です。

スマホなどの携帯端末を用いてユーザーの位置情報を取得し、その情報に基づくコンテンツの表示を行うことができます。

地図アプリや建物の案内と連動して使用されることはもちろんですが、近年はゲームアプリに利用される頻度も増えてきています。

「ポケモン GO」や「ドラゴンクエストウォーク」などは、GPS型の技術を応用したゲームアプリです。

空間認識型

空間認識型ARは、スマホカメラなどから空間の情報を読み取り、実世界の立体情報をインプットすることで運用するARです。

空間認識ARの精度は少しずつ向上しており、近年では測量計算などにも応用されています。

家庭用のスマホアプリにおいてもこの技術は使用され、奥行きや高さを図る程度であれば十分に運用ができるレベルに達しています。

 

また、空間を認識できるようになることで、仮想的に立体物をARカメラを通じて設置することもできます。

インテリアや設計の分野での活躍が期待されており、手軽にスマホからでも運用することが可能なアプリも登場しています。

例えば、北欧インテリアを販売するイケアのスマホアプリ「IKEA Place」では、イケアの家具をARカメラを通じて自分の部屋に配置し、サイズ感などを確認することができます。

ARマーカーの強み

ARマーカーの強みの一つは、ICカードなどとは異なり模様さえ読み込めれば運用が可能である点にあります。

従来、データの読み込みや出力には「メモリーカード」や「ICチップ」といった記憶媒体を必要としていたため、大量生産で運用するためには相応のコストが必要でした。

しかし、ARマーカーは模様を印刷するだけで運用が可能となるため、生産性やコストパフォーマンスの点では非常に優れた能力を発揮します。

 

また、先ほどお伝えしたように、ARマーカーを運用する場合、これまでのように平面図では伝わらなかったような情報も気軽にユーザーへ立体的に伝えることができるようになりました。

マーカーの周囲をARカメラでぐるっと見て回ることで、インテリアや物件の間取りなどを奥行きを伴って閲覧することができるようになります。

ARマーカーは設置型で運用できるからこその使い方が生まれている点も注目に値するでしょう。

ARマーカーとQRコードの違い

AR開発者たち

続いて、ARマーカーとQRコードの違いについて解説していきます。

両者は記号的なビジュアルを用いているぶん混同されることも多いものですが、その機能については大きな差異が見られます。

ARマーカーとQRコードの違い
  • アプリケーションの必要性
  • デザインの汎用性
  • コンテンツの汎用性

違い①:アプリケーションの必要性

一つ目は、アプリケーションの必要性についてです。

現在、QRコードは多くのスマホカメラに標準装備でリーダー機能が備わっているため、カメラをコードに向けるだけで自動的に読み取ることができます。

そのため、スマホユーザーならいつでも誰でも読み込むことができます。

 

一方で、ARは専用のアプリケーションをダウンロードする必要があります。

ARの読み込みはアプリケーションに準拠して行われるようになっているため、対応するARカメラでARマーカーを読み込まなければ、正常なAR体験をすることはできません。

そのため、ARの運用にはイベントやサービスごとにアプリとマーカーを用意する必要がある点には注意が必要です。

違い②:デザインの汎用性

専用のアプリケーションを用意しなければならないARですが、そのぶん利便性と表現の自由度には優れていると言えます。

ARマーカーは現在白黒で表現されるQRコードのようなデザインのものが多い一方で、先ほどお伝えしたように専用マーカーを必要としないマーカーレスな運用法も普及しています。

特定の写真やイラストなど複雑な情報を読み取りARカメラ上で立体的な表現を行うこともできるようになりつつあるため、汎用性は高いと言えます。

 

一方、QRコードはいつまでもQRコードであるため、デザインの面では限界があります。

単にコードを読み込めればそれで良いということであれば問題はありません。

しかし、テーマパークやイベント会場のように妙なモノクロの記号が貼り付けられていては、その場の雰囲気に影響を及ぼしてしまうこともあります。

 

ARの場合、そういった場所においても違和感のないデザインのイラストなどをARマーカー化してしまうことができます。

そのため、ポテンシャルは非常に高いと言えるでしょう。

違い③:コンテンツの汎用性

コードを読み込んだ後の情報量についても、ARは優れたパフォーマンスを発揮します。

QRコードの場合、いつでもどこでも情報を呼び出せる一方、呼び出せる情報というのはテキストデータに限ります。

そのため、別のサイトにリンクしているURLや簡単なメッセージを表示させることしかできず、エンターテイメント性には乏しいのです。

 

一方で、ARマーカーの場合、これまで説明してきた通り実に多くの情報をアウトプットすることができます。

テキストから3D映像、音声など、さまざまな情報を取り扱うことができるため、感覚的にユーザーに響くコンテンツを提供することになります。

ARが大いに注目されているのは、こういったマルチメディアとしての役割に期待が集まっていることもあるでしょう。

ARマーカーの活用事例

では、ARマーカーが、実際にはどのように運用されているのかもについてもお伝えしていきましょう。

事例①:RoomCo AR

RoomCo ARは、家具配置をARマーカーで仮想的に行ってみようという取り組みです。

気になった家具のマーカーを家庭やオフィスで印刷し、実際にその場に敷いてみることで利用することができます。

マーカーの位置をずらすだけでは位置や微調整が行えるため、手軽にインテリアコーディネートを楽しむことができます。

公式サイト:RoomCo AR

事例②:教科書AR

東京書籍が展開するARマーカー対応の教科書は、教科書の画像をアプリで読み込むことにより運用が可能なサービスです。

学校への積極的なICT導入が進んでいる昨今、学生がスマホやタブレットなどで教科書を読み込むことで、立体的に図形や建築物を確認し、楽しく学習を進められるよう作られています。

公式サイト:教科書AR

事例③:ARで名刺作り

特定のサービスというわけではありませんが、ARキットを用意すれば簡単にAR名刺を作成することもできるようになります。

最近では名刺にQRコードを印刷して、そこから個人情報をしっかりと確認してもらおうという動きも見られます。

AR名刺は、QRコードから専用サイトに飛んでもらう手間をも省き、その場でARコンテンツによって自身のプレゼンを行うことができます。

まだまだARアプリの普及は十分とは言えませんが、今後このような形式の名刺が増えていく可能性は十二分にあるでしょう。

ARマーカーの作成が可能なサービス

最後に、ARマーカーを作ることができるサービスを紹介しましょう。

作成サービス①:WebARジェネレータ

一つ目はWebARジェネレータです。

簡単にARマーカーをブラウザ上で作成することができるサービスで、誰でも気軽に利用することができます。

本格的なビジネス運用には向いていませんが、ARがどのようなものか、試しに体験してみたいという場合には使えるサービスです。

公式サイト:WebARジェネレータ

作成サービス②:Amazon Sumerian

Amazon Sumerianは、Amazon謹製のAR開発キットです。

ブラウザ上で動作するアプリケーション開発を行うことができARに最適な3Dシーンの作成なども行えるため、高度なARアプリを自前で作りたい場合はおすすめです。

VR開発にも運用できるため、AR・VRの両方を活用したい場合にも最適のサービスです。

公式サイト:Amazon Sumerian

作成サービス③:Apple ARKit 3.5

Apple ARKit 3.5はApple純正のAR開発キットです。

マーカーを用いたARアプリはもちろん、上でご紹介したような多くのタイプのAR開発にも優れた開発キットになっているため、汎用性の高さがポイントです。

Apple純正ということで、iPhoneなどのAppleハードとも相性が良く、開発環境に優れたサービスと言えるでしょう。

公式サイト:Apple ARKit 3.5

まとめ

ARマーカーを用いた広告やイベント、プロモーションなどは、街中でも見かける機会が徐々に増えつつあります。

テキストや画像だけでは伝わりにくい表現を実現してくれることが、ARの力です。

 

弊社OnePlanetでも、ARを使ったコンテンツ制作や情報発信に特化したサービスをお届けしています。

ARの活用方法など、お気軽にご相談ください。